3月23日(日本時間24日)、アメリカ・カリフォルニア州コスタメサで、IBF世界ヘビー級1位のクブラト・プーレフ(ブルガリア)がWBA14位のボグダン・ディヌ(ルーマニア)と10回戦を行い、7回2分40秒KO勝ちを収めた。また、この日のセミファイナルは元WBO世界スーパーバンタム級チャンピオン、ジェシー・マグダレノ(アメリカ)の再起戦。元WBA同級級王者のリコ・ラモス(アメリカ)とのフェザー級10回戦で、3-0の判定勝ちを収めた。採点は99対91、98対92、97対93だった。
上写真=流血しながらも、右の強打を叩き込んでいくプーレフ
無敵だった3団体統一王者ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)に敗れてから4年半。37歳になったプーレフは、そのクリチコに引導を渡した現3団体王者アンソニー・ジョシュア(イギリス)へのIBF指名挑戦権を持つ。これから大きく動くヘビー級戦線に、プーレフの世界再挑戦はどう入り込むのか。大一番を待ちつつ、トップランク社のバナーの下でアメリカのリングに初登場したブルガリア人は、スタートから精力的に仕事をした。身長190cm超同士のジャブ、ワンツーの交換で、プーレフが手数、パワーともに上回る。しかし3回からディヌの右強振を何度も被弾して、4回には左まぶたを切られてしまう。5回開始時のドクターチェックで続行を許されたプーレフは、目の色を変えてワンツーを畳みかける。7回、ついにディヌをキャンバスに落とすが、これは後頭部打ちの反則打としてプーレフ減点1。それでもプーレフのラッシュは止まらず、2度のダウンを奪って試合を終わらせた。
「カットは問題なかった。血はときに私をいっそうハングリーにしてくれるよ」と笑うプーレフは、これで28戦27勝(14KO)1敗。ディヌは20戦18勝(14KO)2敗。昨年11月に現WBA2位のジャレル・ミラー(アメリカ)に敗れており、これで2連敗となった。
元王者対決を制したのはマグダレノ(右)だった
昨年4月にWBO暫定王者アイザック・ドグボエ(ガーナ)との統一戦に敗れたマグダレノは、練習拠点をラスベガスに戻して再出発。現在WBOフェザー級5位にランクされている。11ヵ月ぶりの実戦となるサウスポーは、序盤は慎重に距離をとりながら、素早い出入りで上下を叩く。体重超過を犯したラモスの腹をはっきりと狙っていた。計量までに疲弊していたラモスは、中盤まで極端に手数が少なく、6回あたりからようやく右ストレート、左フックを強振し始めた。マグダレノはヒットアンドランで対応。大きなトラブルなくフルラウンドを戦い切った。
「長いブランクから戻ってこられて本当にうれしいよ。この勝利で、また次のプランを考えることができるよ」というマグダレノは、27戦26勝(18KO)1敗。約4年ぶりの黒星だったラモスは36戦30勝(14KO)6敗。
2011年7月に下田昭文(帝拳)からWBAスーパーバンタム級王座を奪い、その初防衛戦でギジェルモ・リゴンドー(キューバ)のボディショットで沈んだ男は、まだ31歳。現役続行のつもりだという。
文_宮田有理子 Text by Yuriko Miyata Photo by Mikey Williams / Top Rank
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