全勝強豪がぶつかった注目のIBF世界ウェルター級タイトルマッチ12回戦は16日(日本時間17日)、アメリカ・テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムに4万7525人の大観衆を集めて行われ、チャンピオンのエロール・スペンス・ジュニア(アメリカ)がWBC世界ライト級チャンピオンの挑戦者マイキー・ガルシア(アメリカ)にワンサイドの判定勝ちを収めた。この勝利で3度目の防衛に成功したスペンスは25戦全勝(21KO)。敗れたガルシアは40戦目の初黒星(39勝30KO)となった。
スペンス(右)は長いリーチとスピードを駆使してマイキーを寄せ付けなかった
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ある意味では予想どおりの結果と内容だったろう。体格差が生み出すパワーの差がそのまま現実となった戦いだった。身長177cmのサウスポー、スペンスがビシビシと繰り出す右ジャブがとにかく鋭く、強かった。ディフェンスマスター、マイキーも巧みなブロッキングで守ったが、伸びのいい左ストレートをボディ、顔面とフォローされて、攻めに転じることができない。打ち終わりに被弾することの多いスペンスだが、この日は実に手堅い。カウンターを狙うマイキーも打つ手なしだ。右がタイムリーに届いたのは5回開始直後の一度だけだったかもしれない。
中間距離をきっちりと守ってペースをぐんぐんと牽引するスペンスは、6回には右フックの返しも繰り出すなどいよいよ一方的に。9回には左ストレートのボディショットで一瞬、上体が折れたマイキーに左ストレート、スイング、さらに上下の連打をまとめる。マイキーはずるずると後退してダウン寸前に。10回にはクロスレンジに展開したスペンスの連打が光る。距離を完全に見失ったマイキーは多角的な右で反撃するも、当たる気配さえなかった。
スコアは120対107、120対108、120対108。
試合後のリング上でインタビューを受けたスペンスは、観戦に来ていたマニー・パッキャオを呼び寄せて対戦要求。あるいは、この両者の対決が次のゴールデンマッチになるかもしれない。

ネリ(左)はアローヨに圧勝してアメリカにデビュー
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前座のバンタム級10回戦には、前WBC世界バンタム級チャンピオンのルイス・ネリ(メキシコ)が登場し、スーパーフライ級上がりのマクジョー・アローヨ(プエルトリコ)を2回、3回とダウンさせ、4回さらに2度のダウンを追加、この回終了とともに棄権に追いやった。この試合からPBCと契約したネリは29戦29勝23KO。あまりに不誠実な山中慎介への連勝で、日本では「悪童」の評価が定着したが、切れいいパンチを織り込んだ連打は見事だった。
また、薬物使用でWBC世界スーパーミドル級王座を剥奪されたデビッド・ベナビデス(アメリカ)は13ヵ月ぶりのカムバック戦で、ジェイレオン・ラブ(アメリカ)に2回1分14秒TKO勝ちした。初回に左フックを強打したベナビデスは2回、右の打ち下ろしでラブをロープに崩れさせると、左フックを追撃。ここでレフェリーのローレンス・コールがストップをかけた。22歳のベナビデスは21戦全勝(18KO)。
また、スイングバウト、スーパーライト級6回戦に出場したリオ五輪メキシコ代表のリンドルフォ・デルガドはジェームス・ローチ(アメリカ)を初回2分59秒でKOし、デビュー以来の9連続KO勝ちをマークした。立ち上がりはリズムが悪かったデルガドだが、右アッパーで倒し(判定はスリップ)、最後は左のボディブローでローチを沈めた。
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