WBO世界スーパーフェザー級チャンピオン、伊藤雅雪の2度目の防衛戦は5月25日、ジャメル・ヘリング(アメリカ)を相手に行われることが濃厚となった。場所はアメリカ国内で、ニューヨークのほかフロリダ州キシミー、カリフォルニア州サンディエゴを候補に調整中という。試合は日本時間5月26日午前11時よりWOWOWで生中継される予定。
写真上=WOWOWで一緒に解説をつとめた井上尚弥(左)と伊藤雅雪
この日、WOWOWのスタジオでエロール・スペンス対マイキー・ガルシア戦の解説をつとめたあと取材に応えた伊藤は「スターになりたい。そのためにいい勝ち方をして、日本にベルト持ち帰りたい」と意欲を語った。
ヘリングは33歳。身長178cmのサウスポーで、現在はIBFの同級6位にランクされている。ここまでの戦績は21戦19勝(10KO)2敗。ロンドン五輪のライトウェルター級(64kg級)アメリカ代表で、プロ入り後はプレミアボクシングチャンピオンズ(PBC)と5年契約を結び、ライト級をベースに戦ってきた。
試合に恵まれないまま敗北を重ね、PBCを離脱。2018年からトップランクの手がける興行に起用されると、調子を上げて3連勝。昨年9月にはスーパーフェザー級に体重を落とし、ジョン・ビンセント・モラルデ(フィリピン)に判定勝ちしてUSBA全米タイトルを獲得。その後、世界挑戦経験も持つアンデューソン・ドス・サントス(ブラジル)にも判定勝ちを収めた。モラルデ戦、ドス・サントス戦ともフルマーク勝ちで、3ジャッジのスコアカードには1ラウンドも失点がない。敵地に等しいフロリダ州キシミーで、不敗のクリストファー・ディアス(プエルトリコ)を破ってタイトルを手に入れた伊藤にとっても決してやさしい相手ではない。
伊藤は4月に練習の拠点とするアメリカのロサンゼルスに渡り、調整を本格化したあと、ファイトウィークに入って試合地入りするという。試合地がなかなか決まらないことについては「海外の試合はままならないことも多いが、リングの中に入ればどこも同じ」とたくましいコメントを残した。
取材◎宮崎正博
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