上写真撮影_船橋真二郎
2月17日、東京・立川で日本スーパーライト級9位の大野俊人(石川ジム立川)を初回で倒し、日本ランク入りを確実にした木村文祐(ふみすけ=上写真右)と、セコンドについた同じJM・加古川ジムの4回戦で1歳違いの兄・元祐(もとすけ=左)、熟山進之介プロモーターです。
昨年末にフライ級で全日本新人王となり、ジムとして6年ぶりの日本ランカーとなった湊義生(20歳=日本フライ級15位)に続く殊勲を挙げた31歳は、二十代前半のとき、留学していたカナダで運動不足解消のために始めたボクシングにのめり込み、帰国後にプロデビューした経歴の持ち主でした。
「不思議な感じ」と実感がない様子だった文祐。「作戦がハマった」という、その策を授けたのは兄だったそう。昨年は後楽園ホール、北九州、久留米とアウェーで連戦。今回もまた敵地……の弟に昨年11月に後楽園ホールで勝利した元祐が「お前のそういうところがダメなんだ!」と試合直前まで説教していたとか。
「人生全般、いつも説教されてます」と苦笑いしつつ、どこか飄々としている文祐と熱い兄。なかなか味わいのある兄弟でした。
ちなみに、3月1日に発表された2月度ランキングで日本スーパーライト級10位に晴れてランクインした文祐ですが、4月21日(日)、兵庫県・神戸常盤アリーナで同級5位のジラフ麒麟神田(千里馬神戸)と64.5kg契約8回戦が早くも決定。
そのちょうど1週間後の4月28日(日)、岡山県・サントピア岡山総社で、日本フライ級3位のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)とフライ級8回戦を戦う湊といい、どんどん強敵と拳を交える“加古川方式”は相変わらず健在。かつて、実の息子・竜一を、難攻不落のサーシャ・バクティン(協栄)ら強敵に何度もぶつけて鍛えた、まさにライオンのような“漢”熟山進之介さんの男気あふれるやり方は健在です。
文_船橋真二郎
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