close

2019-02-22

【ボクシング】 試合まであと4日! 世界初挑戦の谷口、絶好調アピール

上写真=すっかり小顔になった谷口。減量もあと3kgを切り、順調そのものだという

 26日(火)、東京・後楽園ホールで行われるWBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦(王者ビック・サルダール=28歳、フィリピン)に出場する挑戦者同級2位の谷口将隆(25歳=ワタナベ)が22日、練習を公開。「減量もコンディショニングも順調」と話すとおり、シャープな動きを披露した。

渡辺均会長(左)、井上トレーナーと会見に臨む。「マスコミの方が大勢来てくれたので緊張してます」と言うが、終始笑顔あふれ、リラックスしていた

「好調そうに見えますか?」と、記者に逆質問してきたのは自信の裏返しだろう。シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ち、パンチングボール打ちなど、軽めの練習を公開したものだが、サウスポースタイルから繰り出すストレート系ブローは、キレ味が鋭い。

「計量が終わってリカバリーすれば、重心はもっと落ちる」。シャープで重い左を突き刺すことができるか!?

「今回は3つのテーマを持って、試合に向けて準備してきました」と谷口。それは、「ボディ打ち。ディフェンス。打ち終わりに必ず動いて打つ」。チャンピオン、サルダールは「打ち下ろしのワンツーが怖い選手」(谷口)。過去に田中恒成(畑中)を右クロス一撃で倒し(その後、逆転KO負け)、王座を奪った山中竜也(真正)戦でも右ストレートで倒しての判定勝ちを収めている。

 アップライト・スタイルのサルダールは、田中のボディ攻撃を受けて急激に失速しており、谷口がボディから攻略していきたいというのもわかる。自然、低い姿勢となって左ストレート、右フックで攻めていきたいが、その際に細心の注意をはらわねばならないのが打ち下ろし、そして打ち上げるブローとなる。

「(サルダールの)映像は、田中戦、山中戦だけ見ました。でも、オーソドックスの彼らに打つのと、サウスポーの自分に打つのはタイミング、角度とも若干変わるはず」(谷口)。初回からフェイントや、間合いを測るブローを使って、なるべく早い回でサルダールのタイミングを把握することが肝要。そして「飛び込む勇気」(井上孝志トレーナー)がもっとも大切となる。

右フック、アッパーも重要なカギを握る

 同じ関西学生リーグでともに汗を流し、同時にプロテストを受けてデビューした京口紘人は、良き友であり、良きライバル。その京口は、IBFミニマム級王座をプロデビューから1年3ヵ月で奪取し、さる大晦日には、2階級目のWBAライトフライ級スーパー王座を獲得した。

「一時期は焦りもありましたが、いまは『勝てば肩を並べられる』という気持ちでいっぱい」と、谷口は、あと4日が待ち遠しい様子。京口も、友の初挑戦に全面協力し、マススパーリング、あるいはミット持ちなど、労力を惜しまずやってきた。

「チャンピオンになった後、リング上にいる夢を何度も見てきたんです。それを正夢にしたい。4日後にはチャンピオンになって、人生を変えます!」

 張りのある声で、きっぱりと言い切った。

リングにクロスさせたロープで、攻撃から防御、防御から攻撃と連動させるトレーニング

 ちなみに、この試合は動画配信サービス『Paravi(パラビ)』でライブ配信される。また、28日深夜2:35からTBSで録画放映がある。

文_本間 暁 写真_山口裕朗

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事