写真上=試合から15日後でも引き締まった体と軽快な動きを披露した
写真◎本間 暁
大晦日にマカオでヘッキー・ブドラー(南アフリカ)を10回TKOに下しWBA世界ライトフライ級スーパー王座を獲得、2階級制覇を果たした京口紘人(ワタナベ)が15日、今年初練習を公開した。
ブドラー戦から15日。「早くも始動」の印象だったが、京口自身によると「こんなに休んだのは初めて」。体重も2.1kg増の51kgを保っていると言い、逆に井上孝志トレーナーに「大丈夫か?」と心配されたほどという。「ミニマム級では試合後、7kgは戻っていたが、ライトフライ級に上げてリバウンドしにくい体が作れたと思う」と、1階級アップの効果に満足していた。
ミニマム級の王座を返上後、ワタナベジムは8年ぶりに世界王者不在の時期を迎えたが、それも自らの勝利によって5ヵ月でピリオド。試合後は大阪に帰郷して6日ほど家族とのんびり過ごし、昨日は井上尚弥、拓真、浩樹らと焼肉を食べに行ったという。
ブドラー戦は「理想とする展開だった」と振り返る。
「中間距離でジャブの差し合いをしながら、距離が近くなったらボディで足を止める作戦どおり。前半はチャンピオンも強かったが、中盤から主導権を握れた」。ライトフライ級でも「パワーは十分に通用する」と自信を深め、今後は「コンビネーションの引き出しを増やしたい」と課題を口にした。
今後はWBC王者の拳四朗(BMB)戦も視野に入れつつ、ビッグマッチのチャンスを模索していく構え。「チャンピオン2人で、しのぎを削っていくのが一番」とし、渡辺均会長も「レギュラー王者のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)戦や日本にも挑戦者はいるので、まずは1~2度防衛して盛り上げていきたい」と、拳四朗戦に前向きの姿勢を示した。
2019年の目標を「乾坤一擲(けんこんいってき)」と宣言した京口。大勝負に打って出る覚悟を色紙に認め、さらなる飛躍を約束した。
取材◎藤木邦昭
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