上写真=左から最高新人賞の東克樹(横浜DeNAベイスターズ)、井上尚弥、大谷翔平、特別賞の中嶋一貴(レーシングドライバー)。錚々たるメンバーの中心に、堂々の選出
毎年、日本のプロスポーツ界でもっとも活躍した選手、団体に贈られる、『内閣総理大臣杯 日本プロスポーツ大賞』(主催:公益財団法人 日本プロスポーツ協会)。今年2018年(第51回)の発表と表彰式が20日、東京都内で行われ、ボクシング界からは殊勲賞にWBA世界バンタム級チャンピオン井上尚弥(25歳=大橋)が選出。新人賞にWBO世界スーパーフェザー級チャンピオン伊藤雅雪(27歳=伴流)。元WBC世界バンタム級チャンピオン山中慎介さん(36歳)に功労賞が贈られた。
大賞に選ばれたのは、メジャーリーグで活躍する大谷翔平(24歳=ロサンゼルス・エンゼルス)。井上尚弥はそれに次ぐ殊勲賞を、サッカー日本代表、福岡ソフトバンクホークスとともに受賞した。
井上は、2013年に新人賞を受賞しており、それ以来の“大舞台”となる。
5月25日にWBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネル(イギリス)を初回1分52秒でストップし、3階級制覇を達成した試合。そして10月7日のWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)初戦にしてV1戦で、ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)をわずか70秒で屠った試合。この鮮烈の2試合のインパクトはやはり凄まじかった。
「2試合とも納得いく内容でした。ここにいられるのも、大橋(秀行)会長、サポートしてくれる家族、そして応援して下さるファンの方々のおかげです」と感謝の言葉を表し、「来年は、春と夏にWBSSの準決勝、決勝があるので、それに勝って、今年以上の活躍をしたい」と意気込みを語った。
現在の日本プロスポーツ界“ビッグ2”を成す大谷について、「すごく大きくてオーラがある。他の競技の選手とはあまり会う機会もないので、いい刺激を受けます。裏(控え室)で話しましたが、プライベートのことなので…(笑)」と煙に巻いた。
また、現在、プロとアマチュアが合同協議会を開き、協力体制を築こうとしているボクシング界について訊かれると、「プロにもアマにもいい選手がたくさんいるので、一緒に練習できるような状態になっていけば……」との願望を語った。
過去にボクシング界で大賞を受賞したのは、1968年の西城正三(WBA世界フェザー級王者)、1979、80年の具志堅用高(WBA世界ライトフライ級王者)、1991年の辰吉丈一郎(WBC世界バンタム級王者)の3名。井上尚弥には、来年以降の“4人目”を期待したいものだ。
文&写真_本間 暁
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