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2018-12-20

【ボクシング】拳四朗、いつもどおりの調整 30日、WBC世界ライトフライ級V5戦

上写真=拳四朗(右)は黒田と2ラウンドスパー。見事な距離感を披露した

30日(日)、東京・大田区総合体育館でWBC世界ライトフライ級王座5度目の防衛戦(vs.サウル・フアレス=メキシコ)を行う王者・拳四朗(BMB)が20日、三迫ジムで公開練習。日本フライ級王座を返上し、IBF王座に照準を絞る黒田雅之(川崎新田)と2ラウンドのスパーリングを披露。抜群の距離感を見せて、好調ぶりをアピールした。

「以前は、試合の中盤くらいまでつかめなかったけど、最近は1ラウンドでつかめるようになった」

 ここ3試合はKO防衛。すっかり“自分の距離”をつかみ、しかも時間をどんどん短縮して実現しているのだという。それを支えているのは、加藤健太・三迫ジムトレーナーが用具を改造した“棒”を使ったミット打ちである。

スタンスの広さは、後ろから見るとよくわかる

 加藤トレーナーがスティックミットよりも長い棒を振る。それを拳四朗が足でかわす。かわしながら、左右のパンチを伸ばす。拳四朗はスタンスがことのほか広く、それを保つための体幹や股関節が強くなければ、これはキープできない。

足でかわす!

かわしながら打つ!

 このスタンスには、相手にとっては懐が深く感じられ、でも拳四朗のブローは届いてしまう、という“マジック”がある。この日スパーリングした黒田も、この距離を崩すことはできなかった。

黒田に左ジャブをヒットする拳四朗

「相手(フアレス)のことは全然わかりません。でも、自分のボクシングを貫くだけですから」と拳四朗。この距離をキープするための左ジャブが肝心。そして、拳四朗のボクシングにリズムを与え、“司令塔”となっている右足が重要となる。このあたりについては、『拳四朗の強さの秘密に迫る』と題して、また別の機会で詳しく触れたい。

「怖さはないが、やりづらさはある」と父・寺地永会長のフアレス評

区切りのV5をしっかりと達成し、「来年は4試合やりたい」と拳四朗は意気盛ん

文&写真_本間 暁

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