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2018-12-19

【ボクシング】伊藤雅雪、公開練習で好調アピール 30日、WBOスーパーフェザー級V1戦

上写真=岡辺トレーナー相手のリターン練習は、実に見応えがあった

30日(日)、東京・大田区総合体育館で初防衛(vs.1位イフゲニー・チュプラコフ=ロシア)戦に臨むWBO世界スーパーフェザー級チャンピオン、伊藤雅雪(伴流)が19日、練習を公開。恒例の長期ロサンゼルスキャンプを終えて帰国したばかりだが、きわめて順調。「あとは体調と体重を調整するだけ」と伊藤自身も手応えを感じている。

 岡辺大介トレーナーが持つ大きいグローブをしっかりとガードして、すかさずショートのリターンブローを返していく。それを延々と繰り返す。
「近すぎず、遠すぎず。僕の“空間”を築いて戦いたい」。

 その間合いを築くためだけでなく、すべての面でキーとなるのは「左ジャブ」だ。伊藤は、ロサンゼルスでルディ・エルナンデス、岡辺両トレーナーとともに、今回も、いやそれまでも繰り返し繰り返し、このボクシングの“最大の基本”を丹念に磨き続けてきた。
 攻撃の起点にも、防御の基点にもなるジャブによって、伊藤はいまなお格段の進歩を遂げている。それがかたちとなったのは、7月の世界王座獲得戦。これまでスパーリングでの強さは有名だったが、実戦で開花することで、大きな自信も得たはずだ。

しっかりとガード、と同時に攻撃体勢になっている。相手のブローの反動も利用する

団太路会長と。団会長は、「完勝してほしい。フルマークで勝つような試合。伊藤ならそれができる」と期待する

 元々フットワークの上手さは折り紙つきだったが、ヒザのバネを使ったリズムの取り方、股関節を使った重心移動によって、よりパンチの威力を拳に伝えるスタイルになっていると感じた。

 ディフェンス、スピードと定評があった伊藤。これらに加えて、「倒していなかったけれど、元々パンチ力もあった。倒せるようになってきたことで、気持ちの面も大きい」と岡辺トレーナー。心・技・体とそろい、いまはまだまだ伸び盛り。
「年末、最後をきっちりと締めくくります!」。さわやかに、元気よく。伊藤はハッキリと言い切った。

今回初めてつくったという「Team Masayuki Ito」のジャージ。スタッフも一丸で臨む

マスク良し、性格良し、そして強い。V1に快勝すれば、知名度も人気もさらにグンと上がるはずだ

文&写真_本間 暁

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