2023年 7月 1日発売BBM1010467
四六並製・208頁
定価 1,980円(税込)ISBN:978-4-583-11590-0 C0075
Contents迫田穆成、83歳。伝統校の広島商、私立の新設校・如水館で数々の「マジック」を繰り出してきた高校野球の名将が、部員11人の県立竹原高の監督に就任したのは2019年夏。メンバーはいない、コーチもいない、何より勝てない。そんなチームにどんな魔法をかけるのか。YouTube、LINEを駆使したコミュニケーションで、現代っ子をその気にさせて、わずか3年後の2022年夏、20年間で1勝のチームを35年ぶりに16強に導いた。「90歳までに甲子園」を公言する知将のアイディアと活力に、長年迫田を取材する中国放送アナウンサーの著者が迫る。【目次】まえがき
第1章 YouTuberになった高校野球監督81歳、甲子園優勝監督のYouTube挑戦
LINEでホンネをYouTubeで真意を
アウトプットが課題を見つけてくれる
YouTubeが育んだ父と娘の絆
第2章 迫田のコミュニケーション術AKBの名前を言えますか?
迫田の挨拶は声が小さい理由
わざと、サインは出しません
「タイム1回」を残せるチームづくり
ベンチで最後列に座るわけ
達川光男が語る「迫田流コミュニケーションの真髄」
第3章 生涯勉強 迫田流「学びの極意」67歳、雪の北海道「学ぶ直し」の旅
本は読みません、でも、話は聞きます
他チーム、他競技、他ジャンルに通じる「迫田の観察眼」
野球の町で甲子園優勝監督が語ったこと
第4章 チームにマジックを、町に活気を小さな野球部にかけたマジック
家庭の会話を増やせ
監督の覚悟、地域の覚悟
道の駅で『迫田穆成展』が3ヵ月以上も続く理由
野球が町を元気にする、その確信の原点
「本物」がやってきた、町を「本気」にした
第5章 迫田流「組織作りのマジック」「4×2=8、4×3=12」の組織づくり
チームづくりは「逆も真なり」
野球も緻密に、計画も緻密に
チームづくりに25年かかる理由
「野球ともだち」をつくりなさい
第6章 課題のセンターピンを見つけよ変化を見つける平時の観察眼
大胆采配の根拠は「性格」にあり
いざ勝負、84歳のスタートライン
まだ見ぬ相手に備えよ
目的地を明確にせよ
達川光男が語る「迫田の思考法」
第7章 迫田の「死生観」病床でも、野球のことを考えていました
「野球の神様」の正体
負けても「飄々」、究極の未来志向
グラウンドの上で死にたい男
84歳、尽きぬ闘志
あとがき
解説 桝本壮志
【著者紹介】迫田穆成(さこだ・よしあき)広島県立竹原高校野球部監督
1939年、広島県出身。広島商高の主将として57年夏の甲子園優勝。66年に同校のコーチ、67年に監督就任。73年春の甲子園で江川卓擁する作新学院高を下し準優勝、夏には優勝を果たした。93年から如水館高の前身である三原工業高の監督に。如水館高を甲子園春夏通算8回出場に導き、2011年には8強進出。2019年3月に同校監督を退任ののち、同年7月、80歳で竹原高監督に就任。部員11人からスタートし、22年にはチーム35年ぶりに夏の県大会ベスト16入り。野球の理解度や人間形成を大事にしながら、令和の時代に合ったコミュニケーション法を取り入れて、日々創意工夫、25年計画でチームづくりを進めている。YouTube『迫田監督野球チャンネル』が人気。
坂上俊次(さかうえ・しゅんじ)中国放送アナウンサー
1975年、兵庫県出身。カープ戦通算600試合を中心にスポーツ実況を担当。迫田穆成監督の人生を追いかけたラジオ番組『生涯野球監督 迫田穆成~終わりなき情熱~』では、取材・構成・ナレーションを担当し、第77回文化庁芸術祭賞大賞に輝いた。2020年度JNN・JRNアノンシスト賞テレビスポーツ中継部門最優秀賞、ラジオスポーツ中継部門では3度の優秀賞(04年・06年・19年)に輝く。主な著書に2015年度第5回広島本大賞を受賞した『優勝請負人』(本分社)、『「育てて勝つ」はカープの流儀』(カンゼン)、『惚れる力』(サンフィールド)、『朱に交われば朱くなる』(秀和システム)など。広島県ホッケー協会理事・ちゅうごく5県プロスポーツネットワーク・コーディネーターを務める。ファイナンシャルプランナー(AFP)としても活躍中。