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2018-05-06

オール三菱がBULLSに完勝

アメリカンフットボールの「Xリーグ」は、5月4日、富士通スタジアム川崎で、春季東日本社会人選手権「パールボウル」トーナメントの1次リーグ戦2試合を行った。第1試合のオール三菱ライオンズ-BULLSフットボールクラブは、オール三菱が40-0でBULLSを破った。

【オール三菱 vs BULLS】第2クオーター2分、オール三菱がBULLSオフェンスのスナップの乱れを逃さずにエンドゾーン内でタックル、セーフティーを奪う

【オール三菱 vs BULLS】第2クオーター.パスを決めるオール三菱のQB斎藤

オール三菱ライオンズ○40-0●BULLSフットボールクラブ

地力に勝るオール三菱が、BULLSを寄せ付けなかった。オール三菱は第1クオーター9分、QB斎藤圭からのパスを受けたRB小形亮介が快走し先制のタッチダウン(TD)、第2クオーターにも小形が2本のランTDを決めてリードを広げた。後半に入っても、オール三菱は、2番手で登場したQB谷口翔真が第3クオーターにランでTDを奪うなど手を緩めず。ディフェンスもBULLSのオフェンスを、ファーストダウン4回に抑えて、無失点。好調な仕上がりを見せた。

【オール三菱 vs BULLS】第2クオーター、パスをキャッチしてBULLSのDB大島を飛び越えるオール三菱TE山本

【オール三菱 vs BULLS】第3クオーター11分、自ら15ヤードを走ってTDを奪ったオール三菱QB谷口

◇上位狙うライオンズ、自ら求めた中4日のスケジュール

Xリーグでは今春の初戦となるオール三菱、しかし、チームとしては4月29日に前年の学生王者・日本大学フェニックスとオープン戦を戦い、2018年のスタートを切っていた。日本のアメフットは、Xリーグの場合、試合間隔が2週間空くスケジュールとなることが多い。学生と違い、チーム登録人数が少ない社会人では、中4日のスケジュールは選手への負担が大きく異例といえる。林顕ヘッドコーチ(HC)は「私が日大OBなので、『是非お願いします』と頼み込んで組んでもらった」という。
チーム作りの上で、オール三菱にないものを持っているチームとの対戦を求めていたが、学生にしかない取り組み、そして昨年優勝した勢いがあった日大を選んだ。結果的には11-28で敗れたが、そこで出たミスや反則、ウィークポイントを改善することを意識してBULLS戦を戦った。

【オール三菱 vs BULLS】第1クオーター9分、オール三菱RB小形がアウトサイドのスクリーンパスをキャッチして快走、先制のTD

この日ヒーローとなったRB小形は、先制TDとなったアウトサイドのスクリーンパス、そして76ヤードのTDと、BULLSディフェンスがまったく追いつけない走りを見せた。林HCによると、小形は日大戦で、同様のプレーで追いつかれ捕まった。チームメートからもコーチからも「絶対追いつかれるな」と発破をかけられてこの試合に臨んだのだという。
オール三菱は、2012年9月3日の東京ガス戦で敗れて以降、春季のパールボウル・交流戦も含めて5年間、下位「バトル9」のチームには負けていない。そして昨年はアサヒビールシルバースターから3回対戦で、2勝を挙げた。うち1勝はワイルドカードでの勝利で、念願だったXリーグの8強にも進出した。
今年、昨秋以上の成績を残すためには、他のトップチームにも勝たねばならない。ライオンズは、この春の最大の目標として次戦のLIXIL戦に照準を絞っている。林HCは「今のままではとても通用しない。2週間でもう1ランク、2ランク上に仕上げていく。ゴールデンウィークの残り2日間も練習する」と語った。

(文/写真 小座野容斉)

【オール三菱 vs BULLS】オール三菱をけん引する宮田主将

【オール三菱 vs BULLS】第2クオーター7分、76ヤード独走TDを決め、チームメートから祝福されるRB小形

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