
アメリカンフットボールの「Xリーグ」は、4月22日、富士通スタジアム川崎で、春季東日本社会人選手権「パールボウル」トーナメントの1次リーグ戦2試合を行った。第2試合のノジマ相模原ライズ-東京ガスクリエイターズは、ノジマ相模原が31-11で東京ガスを降した。

【ノジマ相模原 vs 東京ガス】第2クオーター、前半最後のプレーで東京ガスがFGを狙ったがK関根のキックをノジマ相模原DB佐久間がブロック
新QBイカイカ・ウーズィーが加入した東京ガスの挑戦を、日本人選手だけで戦ったノジマ相模原が退けた。ノジマ相模原は第1クオーター6分にQB藤本亮からRB宮幸崇にパスが通り先制タッチダウン(TD)、第2クオーター2分には藤本からWR秋山光にTDパスが決まり、14-0で後半へ折り返した。藤本は第3クオーターにもTE伊津野文人とWR八木雄平にTDパスを決めるなど着々と加点、ディフェンスも東京ガスの反撃を、第3クオーターのK関根佑のFGとイカイカのパスTDだけに抑えた。

【ノジマ相模原 vs 東京ガス】第3クオーター、冷静にパスを狙うノジマ相模原QB藤本

【ノジマ相模原 vs 東京ガス】パスレシーブ10回139ヤード1TDと活躍したノジマ相模原のエースWR八木.
板井征人ヘッドコーチ1年目の昨年、オフェンスの決定力不足が課題となった東京ガス。今季の目玉補強がQBイカイカの加入だった。しかし、ライズのディフェンス陣が見事に対応した。主将に復帰した伊倉良太、小宮洋平、番矢大輝、鈴木修悟、西尾公伸らDL陣が、終始強いプレッシャーをかけてイカイカを投げ急がせた。東京ガスのレシーバー陣は、強肩イカイカのボールスピードにまだついていけず、パスインコンプリートが積み上がった。イカイカのパス成績は10/23、95ヤードで成功率は43%。第3クオーターにスローバック気味にRB尾花史高に決めたTDパス以外は、持ち味を出せなかった。
ディフェンスの踏ん張りに応えたのが、「スターターは大学時代以来」(須永恭通ヘッドコーチ)だったQB藤本だ。試合序盤で宮幸崇、東松瑛介という主戦RB2人が負傷で退く状況の中、落ち着いたクオーターバッキングで、オフェンスをリードした。前半はショートパス主体で組み立て、後半はエースレシーバー八木へのパスを中心に、タテを意識したオフェンスが奏功した。藤本のパス成績は24/40、281ヤード4TD(1インターセプト)と、しっかり務めを果たした。そんな藤本を須永HCは「ある程度気持ちよくプレーができたとは思うが、まだまだQBとしてやらなければならないことができていない」とみる。ディフェンスのパフォーマンスにも「米国人QBはプレッシャーをかけないと守れない。それはよくわかっていたので、ある程度想定通りにできた」と話す。
昨季終了後、QBデビン・ガードナーをはじめ、多くの選手が去ったライズは、転換期にある。須永HCは「今年はまだ始まったばかりで、去年とはまったく違うチームになる。(クラブチームなので)仕事の状況とかいろいろな問題があって、時期的に合流できていない選手が多い。これから徐々にいろいろな選手が集まってくる」と話している。
(文・写真/小座野容斉)

【ノジマ相模原 vs 東京ガス】第4クオーター、ノジマ相模原DL小宮山が、東京ガスQBイカイカをサック

【ノジマ相模原 vs 東京ガス】第3クオーター6分、TDパスをキャッチして喜ぶノジマ相模原TE伊津野(右)
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