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2024-01-23

【アメフト】日本選抜がアイビーリーグ選抜を破る 「宗主国」アメリカのチームに19年ぶり勝利

【DREAMJAPANBOWL2024】 JAPANのRBサマジーグラントが29ヤード先制TDラン 撮影:佐藤誠

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アメリカンフットボールの国際試合「ドリームジャパンボウル2024 presented by ヒト・コミュニケーションズ」が1月22日、東京・国立競技場で行われ、日本選抜が米国のアイビー・リーグ選抜と対戦、10-5で勝利した。アメフトで、年齢制限のない日本代表もしくは選抜チームが、米国の選手だけで構成されるチームを破ったのは、日本代表がチームUSAハワイ(ハワイ大学OBが中心となったハワイ州選抜チーム)と対戦し20-16で勝利した、2005年7月の「ジャパンUSAボウル2005」以来19年ぶりの快挙となった。※


日本は第1Q(クオーター)に先制TD(タッチダウン)、さらにFG(フィールドゴール)を決めて、10点のリードを奪った。その後は、ディフェンスが粘り強く守って、アイビーL選抜の追い上げをかわした。
 MVPには日本選抜のRBサマジー・グラント(富士通)が、敢闘賞に当たるMIPにはアイビーL選抜のQBニック・ハワード(ダートマス大)が選ばれた。
 日本選抜は、昨年開催された「ジャパン U.S. ドリームボウル 2023」と同様、国籍を問わずに編成。ラグビーの日本代表のように、日本でプレーしている外国人選手も招集した。

※当初は、

>アメフトで、年齢制限のない日本代表もしくは選抜チームが、米国の選手だけで構成されるチームを破ったのは、公式の対戦では史上初めて。

と書きましたが、誤りだったので訂正してお詫びします。

ドリームジャパンボウル2024
日本選抜○10-5●アイビー・リーグ選抜
2024年1月21日 東京・国立競技場

RBグラントがMVP


 野球や、バスケットボールなど、他の競技とは違い、発祥のアメリカが絶対的な強さを誇ってきたアメリカンフットボール。19年ぶりに「宗主国」米国のチームを日本のチームが破る日が来た。

 日本は、試合最初のオフェンスシリーズで、QB政本悠紀(IBM)からWR宜本潤平(ノジマ相模原)へのパスとRBグラントのランを交互に使って、相手陣内に攻め込んだ。そして3rd&1でRBグラントがボールを持つと、OLがゾーンブロックで開けた穴を突いて、一気に29ヤードを走ってTDした。カナダのプロフットボールCFLに2シーズン在籍した、198センチ・140キロのOL町野友哉が、アイビーLの選手をまとめて押し込んだのが光った。

 日本は1Q終盤にも、K納所幸司が51ヤードのFGを決めて、10点をリードした。

 アイビーLは第2Q、ランを重ねて日本のエンドゾーンまで8ヤードと攻め込んだが、3rdダウンはパス失敗。FGで3点を返した。10-3と日本がリードして前半を終えた。

 第3Q、アイビーLは、16プレーを重ねてエンドゾーンまで3ヤードと攻め込んだ。しかし、3rdダウンのランはDBワイズマンモーゼス海人(パナソニック)が残り1ヤードでストップ。4thダウン1ヤードでのアイビーLのギャンブルは、LB青根奨太(パナソニック)が渾身のタックルで、アイビーLのRBタイソン・エドワード(コーネル大)を食い止めた。

 アイビーLは次の日本の自陣1ヤードからのオフェンスで、SA(セーフティー)を奪って5-10と追い上げた。日本も、その後ゴール前まで攻め込んで試合を決めるチャンスを得たが、QB政本のパスをエンドゾーン内でDBアレックス・ワシントンがインターセプトして、食い下がった。

 日本は第4Q残り4分42秒からのオフェンスで、グラントと西村七斗の2人のRBでランを重ね、ファーストダウンを2回更新、3分35秒を費やした。この間、アイビーLはタイムアウト3回を全て使い切った。

 残り1分7秒からのオフェンスで、アイビーLはランでファーストダウンを1回更新したが、肝心のパスが決まらない。最後はQBジョー・グリーン(コロンビア大)の投げたパスを、DB林奎佑がインターセプト。そこでタイムアップとなった。

勝利できたことは、日本にとって、ものすごく重要

日本選抜・山本洋ヘッドコーチ(富士通)の談話

1月最初からの(短い期間での)練習でチームを作ってきた。昨年は、僅差で、残念ながら、敗戦した。
キャプテンの李卓君と一緒に、イメージだとか、チームとして取り組んでいく方向性などを、きちんと話して進めてきた。チームをどういう方向に行かせるかっていう部分が、非常に同じだった。
やはり、勝負にこだわるとか、しっかり(結果に)こだわる、最後まで、やり切ろうということをテーマに、ずっと、チーム作りをしてきてた。結果として、今日のゲーム全体としても、色々しんどい場面もあったけど勝ち切ることができた。特に、ディフェンスは今日は本当に、よく、最後まで頑張ってくれたと思う。オフェンスも、苦しい時間帯があったけども、 決めるべきところでしっかり決めるというところを、高いレベルで実行できたと思う。 
今日、勝利できたことは、日本チームにとって、ものすごく重要だったのではないかと思っている。

両チームとも、フットボールに対する愛情を存分に示した

アイビーリーグ選抜のジェームズ・ペリーヘッドコーチ(ブラウン大学)の談話

日本の選手たちは素晴らしかった。日本チームは、本当に素晴らしいコーチングを受けていて、選手それぞれが、素晴らしいタレントを持っていた。 それがフィールドで現れたのではないか。
そして、私たち自身のチームの選手たちにも祝福をしたい。 残念ながら、結果としては私たちが望んだものにはならなかったが。1週間ずっと日本で過ごして。私たちのチームが本当に素晴らしいチームとして出来上がってきたと、間違いなく感じている。
両チームとも、このフットボールという競技に対する愛情を存分にフィールド上で示したと思っている。

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