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2020-05-22

【柔道】全柔連、緊急事態宣言解除後の方針を発表

全日本柔道連盟は5月19日に新型コロナウイルス感染症対策委員会を開き、政府が5月14日に一部の地域を除いて緊急事態宣言を解除したことを受け、緊急事態宣言解除後の練習再開の方針を決め、通達を出した。緊急事態宣言が解除された地域では、6月1日から道場での練習が可能となる。

※写真上=緊急事態宣言が解除された地域では、6月1日から段階的に道場での練習が可能になる(写真は昨年の全日本男子合宿より)
写真◎近代柔道

新型コロナウイルス感染症への対応について(通知)全柔連HPより

5月14日に 39 県 において 緊急事態宣言が解除され、5 月21日には残る8都道府県の うち近畿3府県において特別警戒が解除されました。柔道練習再開に関しては5月 31日まで自粛としていましたが、警戒が解除された地域においては6月1日から可能といたします 。いまだ特別警戒中の地域も解除されれば可能とします。

しかし地域によって感染や自粛程度の状況が異なること、また 練習休止と体力低下によるけがの発生が懸念されることから、段階的練習計画でお願いします。各段階の感染症や社会状況の基準に関しては、各都道府県行政の判断や学校の方針によるところが大きいので、地域の判断に基づいて計画し、各地域で統一的な対応がなされるようにお願いします。

また 現時点で 段階3と判断される地域においても、まず段階1から開始し一定期間を経て徐々に段階を上げるようにして下さい。

地域で再度感染症が発生し行政の対応が変化すれば、当然段階も戻ることになります。同時に柔道参加者のすべてが行うべき感染症予防措置を示しますので、この措置を行わなければ練習に参加できないことを徹底ください。

なお対外試合(地域、全国、国際)の開催や観客制限などに関しては、段階3を終えた後の段階4、段階5に相当しますので、改めて指針や対応をお示しします。それまでは 試合・大会の 中止、延期の対応をお願いします。

練習再開から3段階までの要約

1. 段階1 (練習の開始段階)
  〇 感染症と社会状況:緊急事態宣言は解除 。 外出規制の緩和や少人数集会の開催が一部認められ、学校や部活動の一部再開 。3つの密は厳守、県をまたぐ移動は自粛状態 。
  〇 練習人数制限( 1 名 8㎡、畳 4 枚ほどを目安)
  〇 練習内容: 相手と 組み合わない練習のみ
   例えば、受身、筋力トレーニング、一人打ち込み、指導など
  〇 練習時間; 1 時間以内
  〇 マスク着用義務あり
  〇 道場共用施設(シャワーなど)の使用禁止
2. 段階2 (相手と組み合う練習の開始段階)
  〇 感染症と社会状況: 学校や部活動の再開。 3 密 のうち マスク着用下での密接許可。
  〇 練習人数制限(2 名/16 ㎡、畳8 枚ほどを目安)
  〇 練習内容:相手と組み合う練習
   例えば、打ち込み(立技・寝技)、投げ込み、技の研究・指導など(乱取りや試合稽古は禁)、組み合う相手は変えない
  〇 練習時間;1 時間程度
  〇 マスク着用義務あり

3. 段階3 (乱取り練習段階)
  〇 感染症と社会状況:地域の新規患者が一定期間(たとえば4 週間以上)なし。3 密と移動制限の解除。
  〇 練習人数制限なし(ただし密集となる状態は可能な限り避ける)
  〇 練習内容:相手と組み合う練習、例えば乱取り(立技・寝技)や試合稽古
   ただし、組み合う相手との時間(5 分以内)や相手の数(5 名程度など)を制限する出稽古や対外試合は行わない。
  〇 練習時間:2 時間以内
  〇 マスク着用義務なし
   

なお柔道参加者および管理者(指導者など)は、以下の感染予防措置が取られない場合には活動を行うことは許されません。

□ 練習日には全員が健康記録表を管理者に提出する(健康記録表には氏名、連絡先、当日の体温、当日の症状の有無などが記載)。練習参加可否とクラスター発生時の追跡に必要。
□ 管理者はすべての健康記録表をチェックし、発熱者や有症状者は練習不参加とする。
□ 使用前後での施設の共用場所(畳、更衣室、トイレなど)の拭き掃除、消毒:消毒はアルコール類か0.02-0.1%次亜塩素酸ナトリウムによる拭式がよい。
□ 共用設備のうちシャワー室や更衣室ロッカーは段階2 までは使用しない。
□ 道場は換気を十分に行う。
□ 練習前後には全身を自宅にてシャワーで洗う。
□ 柔道着、トレーニングシャツ、タオルなど個人が使用する物品は毎日自宅で洗濯する。
□ 手洗いを頻繁に行う。:練習前後・休憩前後で擦式アルコール製剤で両手を定期的にすみずみまで洗浄するか、石鹸と水で洗う(20 秒間)。
□ マスク着用は段階1、2では必須とする。

なお国際柔道連盟(IJF)においても、警戒レベル4から1における柔道の練習や感染予防対応がホームページに出されています。日本語訳を全日本柔道連盟ホームページに掲載しましたので参考にされてください。IJF の警戒レベル4,3が段階1、レベル2が段階2、レベル1が段階3に概ね相当します。

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