
Xリーグは10月7日、富士通スタジアム川崎で、第4節のオービックシーガルズ対アサヒビールシルバースターの一戦が行われ、オービックがアサヒビールを35-10で破って3勝1敗とした。敗れたアサヒビールは1勝3敗となった。

【オービック vs アサヒビール】第2クオーター3分、オービックRB李が17ヤードを走ってTD
アサヒビールは、第1クオーター終盤にオービックのボールをファンブルさせて奪うと、第2クオーター冒頭にK飯島のフィールドゴール(FG)で先制した。オービックは第2クオーター3分にRB李卓のTDランで逆転、10分にはQB菅原俊がTE高木翔野にTDパスをヒットしてリードを11点とした。しかしアサヒビールは、残り16秒でQB鈴木貴史がランでTD、10-14で後半へ折り返した。第3クオーター開始のドライブで、オービックはルーキーRB成瀬圭太のランでTDを奪ってリードを広げると、QBを菅原から足の負傷で休んでいたイカイカ・ウーズィーにスイッチ。復帰初戦となったイカイカは、強肩を生かしてWR木下典明に2本のTDパスを投じて、試合を決めた。オービック、アサヒビールともに、次戦は大阪に遠征、10月15日に、オービックはパナソニックと、アサヒビールはエレコム神戸と対戦する。

【オービック vs アサヒビール】第4クオーター、オービックDL江頭がアサヒビールQB鈴木をサック
今年春のパールボウル1次リーグで両チームは対戦し、オービックが50-7で大勝した。ファーストダウンは24と6、オフェンスの獲得距離は588ヤードと194ヤードと、春の段階では、点差以上の実力差を感じさせた。シーガルズの古庄直樹(立命大)、シルバースターの有馬隼人(関学大)という2人のヘッドコーチ(HC)は同学年。有馬HCはこの対戦に、心中密かに期するところがあったはずだ。
シルバースターはこの日、ルーキーQB鈴木を初先発させた。法大出身で「菅原2世」の異名をとるルーキー鈴木は、3-14とリードされて迎えた前半の2ミニッツオフェンスでその期待にこたえる。WR福岡広祐が44ヤードのキックオフリターンで好位置からのオフェンスとなったシルバースターは、サードダウンコンバージョンで鈴木が19ヤードのパスを決め、さらにオービックディフェンスの反則などもあってゴール直前まで侵入した。
前半残り35秒、エンドゾーンまで7ヤード、タイムアウトは1回、シルバースターのファーストダウンとなった。ファーストダウンのパスは、WR林雄太をターゲットにしたが実際は投げ捨てだった。セカンドダウン早いタイミングでWR戸倉和哉を狙ったがタイミングが合わず。サードダウン、反対側からシーガルズDLがラッシュ、鈴木は左にロールすると一気にエンドゾーンに飛び込んだ。
この 2ミニッツを守り切れなかったシーガルズは点差以上に不快感を感じていたようだ。鈴木にTDを決められた後、残り16秒からのオフェンスでオービックはしゃにむに得点を狙った。タイムアウトが3回残っていたとはいえ、無理をする場面ではない。しかし、菅原が1度パスを成功させて前進した後、ヘイルメアリーパスを投じた。シルバースターはディフェンスにWRの林を投入しこれを防いだ。
シルバースターがモメンタムを持った状態折り返した試合で、シーガルズが後半どうアジャストするのかに興味を持った。ベテラン菅原が、まずその答えを出した。後半最初のドライブで、WR前田眞郷に25ヤード、野崎貴宏に20ヤードのパスを通してゴール前に迫ると、成瀬の3回連続ランでTDを奪った。

【オービック vs アサヒビール】第3クオーター8分、オービックDL三井がアサヒビールQB鈴木のパスをインターセプト
ディフェンス陣は菅原以上の対応を見せた。持ち前のミーンさを発揮して、QB鈴木に激しいパスラッシュを仕掛け、1ヤードも進ませずに3&アウトに追い込んだ。次のシルバースターのドライブでは、鈴木から見て右サイドのDEに加えて、DBにも外からブリッツさせた。2人のプレッシャーに鈴木はたまらずに反対サイドにパスを投げ、下がって守っていたDL三井勇洋がインターセプトした。
このボールを菅原から代わっていたQBイカイカが、木下へのTDパスとして18点差とした。それにもまして、QB鈴木を機能停止に追い込んだことが大きかった。前半、ランにパスに小気味の良いクオーターバッキングを見せていた「菅原2世」の姿はもうなかった。
シーガルズディフェンスは後半だけで鈴木を4回サックした。シルバースターオフェンスを後半5回のドライブでわずか25ヤードに抑え込んだ。

【オービック vs アサヒビール】アサヒビールQB鈴木の前に立ちふさがるオービックDEジャクソン
古庄HCは試合後「ディフェンスが、前半ちょっと様子見をしているところがあった」という。決して力を出していなかったわけではなく、きっちり守ろとしてそういう結果になっってしまったという分析だ。それが、後半は「自分たちはもっとできる」と、メンタル的にも解放されて突っ込んでいけるようになった。「一つのQBサックで試合が変わるように、ほんのちょっとしたことで、ディフェンスは変わる」という。
ベースとなったのはランディフェンスだ。シルバースターのQB鈴木以外のランは、RB柳澤拓哉が8回7ヤード、谷田淳が2回8ヤード。「ここをDLがこらえて、きちんと止めていたから。そこからさらに破壊しに行くという、いいスイッチが入った」と考えている。
同級生のライバル対決に再び完勝した古庄HCだが、すでに来週のパナソニック戦に気持ちは切り替わっている。「今絶好調のパナソニックと、今のウチがどれくらいの試合ができるか。ビッグチャレンジの機会を貰えた」。10月1日のパナソニック・富士通戦のビデオは見た。「パナソニックの気持ちいい試合が最初から最後まで続いた」というのが感想だ。
一番楽しみなのはライン勝負だ。「あの富士通オフェンスをある意味で破壊したパナソニックDLとウチのOLがどう戦えるのか。真っ向勝負で来るでしょう。そこはある意味(パナソニックを)信頼している。こちらも逃げずに行く」と力強く宣言した。【小座野容斉】

【オービック vs アサヒビール】第2クオーター最後のプレー、TDを狙ったオービックのヘイルメアリーパスを防ぐアサヒビールのWR林(83)、DB茂木(37)

【オービック vs アサヒビール】第2クオーター11分44秒、アサヒビールQB鈴木が自らボールを持って走りTDを決める

【オービック vs アサヒビール】オービックのOL陣と、RB原。原は6回37ヤードと健在ぶりをしめした

【オービック vs アサヒビール】オービックのマスコット、シーガル君とチアリーダー

【オービック vs アサヒビール】笑顔でハーフタイムショーに臨むアサヒビールシルバースターのチアリーダー
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