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2018-11-15

アイスリボン・豊田真奈美SVの お悩み解決酒場~テキーラ沙弥の巻~前編

写真上=右から藤本つかさ、テキーラ沙弥、豊田真奈美スーパーバイザー。さながら女子会の盛り上がりを見せた。写真◎週刊プロレス

女子プロレス団体アイスリボンは、「プロレスでハッピー!」を合言葉にアイドル顔負けのビジュアルを誇る女子レスラーが明るく楽しく激しく、ときにハチャメチャな闘いを繰り広げている人気急上昇中の団体だ。

そんなアイスリボンに今年8月、力強い存在が加入。90年代の女子プロレス黄金時代の主役の1人であり、昨年11月、惜しまれながらリングを降りた〝飛翔天女〟豊田真奈美さんが同団体のスーパーバイザー(SV)に就任した。

若い選手が多数在籍するアイスでは豊田SVに相談役を依頼――ということで飛翔天女のもとに今宵訪れたのはテキーラ沙弥。リングネームからも分かる通り、テキーラ・ソムリエの資格も持つ沙弥は、プロレス入りのキッカケでもある憧れの存在、豊田SVにお悩み相談。お酒好きで知られる飛翔天女だけに当然、アルコールを飲みつつ、掲載禁止ワードもバンバン飛び出しながらの120時間1本勝負を展開。MC役のアイスリボン取締役選手代表、藤本つかさの制止もお構いなしの豊田SVが悩める美女レスラーにズバッと斬り込んだ。

テキーラの最上級ソムリエ資格を持つ美人レスラーの悩みとは…

テキーラ沙弥

藤本 今年の8月、豊田さんにアイスリボンのスーパーバイザーに就任していただきました。その時お願いしたなかのひとつに、アイスの選手たちを飲みに連れて行ってもらって、悩み相談をしてもらったり、豊田さんなりのアドバイスをしていただけたらって。

――それがついに実現すると!

豊田 そうそう。アイスの経費で飲んでいいんだよね(笑)。

藤本 2万円まででお願いします!(笑)

――そんな第1回に登場するのは…。

テキーラ テキーラ沙弥です! 

――テキーラの最上級ソムリエ資格、グラン・マエストロ・デ・テキーラを保有する悩める34歳です。

テキーラ ちょっと!(苦笑) 悩める乙女にしてもらっていいですか!?

豊田 沙弥はキャリアどれぐらいだっけ?

テキーラ いま2年と7カ月ぐらいです。

豊田 まだ赤ちゃんじゃん! 女子プロレスラーの赤ちゃんだよ。

テキーラ ばぶー、ウフフ。

――とはいえ、キャリア2年7カ月なりに悩みがあると。

テキーラ でもまだアルコールが入ってないんで…。

豊田 まだ早いのよ!

藤本 沙弥は(酔うと)泣き上戸だからなぁ。

テキーラ でも泣くとストレス発散できるっていうじゃないですか。最近、泣いてないから心がモヤモヤザワザワするのかなって。

豊田 モヤモヤしてるの?

テキーラ そうなんです。

藤本 そうなの? なんで?

テキーラ わかんないです、なんか心が最近ザワつくんです。

豊田 とりあえず飲もうよ。早く酔っ払わないと取材始まんないよ。

藤本 豊田さん、あんまり飲まれると伏字ばっかりのインタビューになっちゃう気が…(苦笑)。

豊田 大丈夫よ、私はハイボール、みんなは?

藤本 じゃ、じゃあ私はシャンディガフで。…大丈夫かなぁ(苦笑)

アイスリボンのキ●ガイレスラー・松本都を軽くディスりつつ、小1時間ほどたらふくお肉を食べ、しこたまお酒を飲む。

豊田SVがすすめる〝岩下の新生姜戦法〟とは…

今年8月に開催されたアイスリボン横浜文化体育館大会。団体最高動員となる1779人を集客した

――しかし皆さん、よく食べて、よく飲みますねぇ(笑)

テキーラ 最近、私、飲んでなかったんです。だから心がザワザワしてたのかもしれない。

豊田 ダメよ、飲まなきゃ。私、お酒でこんなに大きくなったんだから。最近はツイッターに載せてるから私が毎日、飲んでるのみんな知ってるでしょ? だから、引退したらお酒におぼれて太って見る影もないとか言われないように日々気を付けてるんだけど(苦笑)。でもね、アンタたちは現役なんだから、いっぱい飲んで大きくなりなさい。近いうちにアイスリボンが週プロの表紙を飾る時がくるんだから。

――藤本さんなり、テキーラさんが週プロの表紙を飾ってくれると?

豊田 表紙って分からないことじゃん。その週のプロレス界イチいい試合をした子が表紙になるのが当たり前だと思うよ。でも、いろんな団体があって、いろんな大会が重なったり、何か事件があったりとか、タイミングもあるからね。キャリア的にはつっかが表紙になるのが一番近いんだろうけど、こればっかりはわからないから。そのためにはみんなで頑張って、大会場でのビッグマッチもできるようにならないと。

藤本 来年9月14日には、豊田さんに発表していただいた横浜文体も開催されますし。

豊田 私が発表した時さ、「こないだやったじゃん」って言ってた子もいたんだけど、やることが目標じゃないから。あれを満員にしないといけないの。

藤本 文体の満員っていうと…?

豊田 4000~5000人だよね。

藤本&テキーラ 5000!!!

豊田 こないだのアイスの文体(8・26)は?

藤本 1779人ですね。一応、アイスリボンでは一番入った大会ではあったんですけど。

豊田 もうちょっとじゃん。

藤本 もうちょっと…ですかね?

豊田 だって1700人入れられるんだから。

藤本 全女のいい時って超満員だったんですか?

豊田 入ってたよ、超満員だった。でも、(アイスも)いけるって。

藤本 何をしたらいけると思いますか?

豊田 ……もうちょっと飲んでいい?

藤本&テキーラ アハハ!

豊田 今回、1700人が来たわけでしょ? 観に来てくれたその人たちがアイスを面白かったと思ってくれて、さらに2人ずつ呼んでくればもう5000人だよ。こないだは私の知り合いもけっこう来てたんだけど「面白かった」「いいもの見た」って言ってたし。

――エンディングでの多幸感含めてアイスリボンらしい、すごくいい大会でしたよね。

テキーラ (エンディングでは)ハムさんがお相撲さんみたいになってましたし、フフフ。

藤本 あそこ感動するところなのに~って思いましたけど(苦笑)。豊田さんには文体にハーレーで出ていただきましたし。

豊田 ハーレーの後ろに(岩下の新生姜でお馴染み「岩下食品」の)岩下社長を乗せたじゃん。社長を落としちゃいけないと思ってモタモタしちゃったんだよね。でも、うれしかった、私、新生姜の大ファンだからね。

テキーラ 豊田さん、岩下の新生姜お好きですよね?

豊田 「新生姜の社長から何かもってるの?」って言われるぐらい好きだからね(笑)。でも、私は自分で買ってるからね! これだけ宣伝したら贈ってくれるんじゃない?って言われるけど、私はファンだから自分で買わなきゃ意味がないの!

テキーラ ファンの鏡!

豊田 ホントにオイシイんだから!血圧も下がるし。

藤本 岩下の新生姜について語るインタビューになってますね(苦笑)。

豊田 (無視して)岩下の新生姜に関して私がツイッターするとするじゃん。そうすると、社長が必ず一つひとついいねとかリツイートしてるからね。

藤本 社長のなかでエゴサ時間があるみたいですね。

豊田 そうやっていいねとかされたら、うれしくてまた買おうかなってなるじゃん。岩下の新生姜戦法でいこうよ、アイスリボンも。

藤本 それはいいですね! アイスの公式がいいですか? 個人のツイッターですか?

豊田 アイスがやったほうがいいと思うよ。団体としてリアクションしてあげたほうが。ホントあの社長のやり方は素晴らしいと思う。新生姜食べたくなってきた(笑)。

藤本 岩下の新生姜戦法ですね、わかりました! 

豊田 (新生姜は)ホント美味しいからね。

藤本 ものがいいから人におすすめできますもんね。

――アイスリボンのプロレスは〝ものがいいから〟ってお勧めできますか?

豊田 できるよ。アイスリボンはみんなまじめな子が多いから。それが素晴らしいと思う。

――真面目なほうがいいんですか? 個人的には多少はみ出してるレスラーのほうが魅力的に思えたりするんですが?

豊田 プロレスに対して真面目ならあとはどうでもいい。プロレスが一番で、プロレスには真面目に取り組む。私は去年引退するまで30年やってきたけど、一度も遅刻したり、試合に穴をあけたことはない。なのに某団体、○○○○○って言うんだけど。

藤本 豊田さん!(苦笑)

豊田 体調不良でドタキャンした選手がいたのよ。空港まで向かったけど、体調が悪くて飛行機乗れなかったって。でも、あとから聞いたら寝坊だって。その自覚の無さがあり得ない。どれだけキャリア離れてるのよって。だから私、○○○○○嫌いなのよ。

――さすが豊田さん、痛快ですね!

豊田 これ録ってるの? 言ってよぉ!

――一応、取材ですから!(苦笑)

豊田 まぁいいや、飲め飲め! 

藤本 豊田さんから見て、沙弥はマジメな方ですか?

豊田 うん、マジメ。私を好きでプロレスに入ったって聞いてるけど、つっかがいて、つくしがいて、うるさい都がいるし、沙弥は表だってなついてこれないのかなって思う。だからもっと飲みに誘ってくれていいんだよ?

テキーラ えー! 

豊田 沙弥だったらいい。都はイヤだけど。

藤本 都、オイシイなぁ(苦笑)

豊田 何かあったら相談してほしいし、分からないことがあったら、なんでも聞いてほしい。私が答えられることだったらなんでもこたえるから。

テキーラ「コンプレックスの塊なんです…」

飛翔天女と呼ばれた豊田SV

テキーラ もうわかんないことだらけなんです。例えば最近思うのが自分で思ってる自分と、他人に思われてる自分ってぜんぜん違うんだなっていうことがすごいあって。それにいま悩んでます。

豊田 どういうこと?

沙弥 うまく言えないんですけど、自分はコンプレックスの塊なんです。でも、それを知られたくないから明るく振る舞ったりしてるんですけど、じつはションボりしてることがけっこうあって。だけど、ほかの人からはメッチャ明るくて、何にも悩みなさそう、イェーイ!みたいなことを言われたり。私はどうしたらいいんだろうって。

豊田 あのね、人の目なんて気にしてたらやってられないよ。自分の思うようにやればいいと思う。私は全然気にしなかったから。十人十色って言うけど、人にはいろんな見方があるのはわかるけど、嫌だったら見なきゃいいのにって。実際、腹が立って「ホントあなたのこと大迷惑だから、もう二度と私の前に現れないで」って言ったこともあったから。

藤本 直接言ったんですか!?

豊田 うん。

テキーラ すごーい。

豊田 気を使ってたら自分までダメになっちゃうから。それでも応援してくれるファンを自分で作っていかないといけないと思うよ。

テキーラ すごい一生懸命応援してくれるステキなファンの方もいっぱいいますけど、どうしてもヤバめな人が目立ってくるじゃないですか…ここカットでお願いします(苦笑)。

豊田 いいんだよ、カットしなくて。自分をよく見せようと思わなくていいんだから。

テキーラ そういうことですよね!(笑)じゃあカットしない! 

藤本 この対談、大丈夫かな(苦笑)

でも、私もありましたよ。いまは大丈夫なんですけど、私と結婚してて、私はお腹に双子を身ごもっているという妄想を抱いてる方が。

テキーラ 藤本さん、二児の母だったんですね、すごーい!

藤本 違うわ!(苦笑) でも「結婚してて、子どもも身ごもってるのになんでお前は試合してるんだ!」って怒られるんです。それがだんだんエスカレートしていって、警察に行ったんですけど。

――豊田さんもそういう被害が多かったのでは?

豊田 私はアイドルレスラーみたいなのじゃなく、実力でいってたから。

――確かに。実力もあって、美人だったらそれは人気出ますよね。

豊田 まぁね、キレイだったからね、ウフフ。

藤本 でもホントおキレイですよね。

豊田 あのね、(当時の映像を見るのが)老後の楽しみなの。たまにユーチューブとかで観たりするけど。

――我ながら「これは人気出るわ」って思いませんでしたか?

豊田 ねぇ(笑)

藤本 アハハ!

豊田 今より高度な技も派手なこともやってないんだよ。でも、なんだろう、全女の殺伐さ。いまを否定するつもりはまったくないけど、でも仲良しこよしでやってる部分が透けてみえちゃう時がある。だけど全女って一番多いとき40何人いて、その当時私はド新人だったんだけど、試合に勝たなきゃ2、3日試合が入らない。その日の試合に勝ったら、次の日の試合にも出られる。同期ですら給料が全然違ってくるとか。だから、とにかく勝たなきゃいけなかった。

藤本 それはハングリーになりますね。

豊田 あと選手が多いから派閥が生まれて、コイツとアイツがいまケンカしてるとかってなると、「じゃあ試合で当てたら面白いな」ってなって実際に組まれる。セコンドで見てると、「ひぇ~、この人、今日死んじゃうんじゃ…」っていう試合ばっかりだったから。それがいいとは思わないよ。ただ、だから面白かった部分があるのかなとは思う。

藤本 見てるほうはおもしろいですよね、絶対。

豊田 ウン、だから面白かったと思う。

藤本 リアルなほうがやっぱ面白いじゃないですか。プロレスの試合をするってことはどうしたって体にダメージが残ることなんだから、やる以上はリアルな感情でやったほうがお客さんにも感情移入もしてもらえるし、悔しいとか負けたくないって気持ちも強くなる。そしたらもっと注目してもらえるじゃないですか。

――でも、そんなのやりたくないっていう選手は出てこないんですか?

藤本 そりゃありますよ! でもカード発表しちゃうけど。

――有無を言わさずやらせると! さすが鬼の取締役ですね(笑)

というところで、前編はここまで。後編は11月16日正午に更新予定です。お楽しみに!

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