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2019-04-06

Futakotamagawa parkrun日本初開催。 スポーツウエルネスの新しいスタイル

2004 年にイギリスで生まれたparkrunが、4月6日、日本で初めて東京・二子玉川で開催された。パークランは、毎週土曜日、朝8時にスタートする参加費無料の 5km のウォーキング、ジョギング、ランニ ングなどを行うイベントで、世界 20 カ国、毎週 1700 か所以上で開催されている。日本は21番目の開催国となった。

 上の写真:手前左がparkrunの創設者であるポール・シントン=ヒューイットさん。

ラジオ体操のようなランイベント

「小学生の子供たちが、休みの日は遅くまで寝ていてくれるので、土曜日のこの時間なら走ることができるんですよ。今日は私だけ参加しましたが、次は子供たちと一緒に来ます」

 2人の小学生の子供を持つ四家優香さんは、朝日に汗を光らせながら笑顔を見せた。事前にWEBで登録さえしておけば、無料で参加できて、しかもタイムも計測してくれる。「run」とは書いてあるが、もちろん、歩いてもOKだ。

parkrunは走るだけのイベントではない。歩いてももちろんいい。

 無料のランニングイベントというと、珍しいと感じるかもしれない。しかし、この活動をサポートしている住友生命ブランドコミュニケーション部の伊藤章子さんの言葉はわかりやすい。

「parkrunはラジオ体操のようなものです」

 定期的に開催され、予約も必要ない。公園などで行われる。健康につながる。そして無料。ボランティアに支えられている。ラジオ体操とparkrunにはいくつもの共通点がある。 世界中に広がった理由でもある。登録者は全世界で350万人もいる。

ストローラーで参加する人は、parkrunでは珍しくない。

国際交流の場としての価値

 イギリス生まれのティム・バートランドさんは、イギリスでも3カ所のparkrunに参加したことがあるそうだ。

「先週、日本でテストイベントがあるということを知って参加しました。日本での開催を楽しみにしていました。イギリスでは、かなりアップダウンのあるコースでしたが、ここはフラットなので、走りやすそうです」

日本での開始を楽しみにしていたと言うバートランドさん。

 参加者は、外国人の比率がとても多かった。海外出張のたびに、各地のparkrunに参加している人もいる。イベント終了後、すぐに送られて来た記録を見ると、parkrun参加回数が50回を超えている人が何人もいた。

 会場では、まるで外国のマラソン大会のプレイベントのように英語が飛び交っていた。国際交流の場としても価値も出てくるだろう。

日本在住の外国人の参加も多かった。

スポーツを通じた社会貢献

 今回の参加者は343人で、これは、parkrunが初めて開催された国の最多の参加者だ。いかにこのようなイベントが求められていたかを表している。国内でも千葉・柏の葉での開催が決定し、大阪や松山、横須賀でも準備が進められている。

 一般社団法人 parkrun Japanでは、国内で100カ所の開催を目指しているそうだが、そう遠くない将来に実現するだろう。

高校生ボランティアが活躍していた。

 場所とボランティアが確保できれば開催は可能だ。収益を求めるわけではないので、リスクはない。健康な街づくりを目指す自治体、地元への貢献を考えている企業、ボランティア教育を志向する教育機関など、主体となる組織はいくつも考えられる。

記録はバーコードで集計される。運営システムが確立されている。

 parkrunを開催したいと考えている人へのサポート体制もできている。この活動をやってみたい、自分の街でも開催したい、スポーツを通じた社会貢献活動を考えている、そのような個人や団体は、parkrun Japanへ。

文:樋口幸也 

 

  

 

 

 

   

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