『XF CUP2019 第1回 日本クラブユース女子サッカー大会[U-18](7月30日~8月5日/コーエィ前橋フットボールセンター、NTT 図南グラウンド/群馬)の大会6日目に決勝戦が行われ、PK戦の末にジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18が日テレ・メニーナを0-0(PK戦4-2)で下し、初代女王の座に君臨した。
前半は開始からメニーナがボールを支配も、自陣でコンパクトに守るジェフの守備網をなかなか破れない。メニーナはボールを左右に動かしながら、CBの2人やMF大山愛笑からサイドにできたスペースにロングボールを送り込む。だが、サイドで1対1、2対2の状況を打開できずに攻めあぐねる。ただ、ボールを失ってもすぐにプレスをかけて奪い返し、ジェフに反撃する隙を与えない。
給水タイムに入る直前の17分、メニーナの松永未夢がスルーパスから中央を抜け出しシュート。GKに当たり、ゴールに転がるボールをジェフのDFが間一髪でクリアした。給水後も流れは変わらず、31分に大山のパスで抜け出した土方麻椰がループを狙うが、バーの上に外れる。
後半開始早々に相手陣内でボールを奪い、錦織美紀がジェフの初シュート。ジェフの守備を崩せずに苦しんでいたメニーナは徐々にミスが増え、ジェフはよい形でボールを奪い、チャンスを作り始める。後半7分には左サイドからのクロスをファーから折り返すが、DFがクリア。
ジェフが攻めに出始めたことでスペースが生まれ、メニーナも攻め返すが、決定的な形は作れない。終盤は完全なジェフペースとなり何度もゴールを脅かすが、メニーナも体を張った守りで割らせない。0-0のまま70分が終了し、PK戦に突入した。
ジェフが3本のキックを決めたのに対し、メニーナは1人目がGKにストップされ、2人目はバーの上に外してしまう。3人目の伊藤彩羅が外せば敗戦の状況で左ポストに当てるギリギリのゴール。ジェフの4人目が外してメニーナが決め、ジェフの3-2リードで5人目の大澤春花がPKスポットに立った。大澤は落ち着いて左上に決め、優勝を勝ち取った。
前半は個々の能力が高いメニーナの攻撃を組織力と1対1の堅い守りで封じ、後半になって迷いやミスの出た相手に対し、思い切ったカウンターを浴びせ続けたジェフ。印象に残ったのは周囲で試合を見守るチームメートの声だった。
FWの選手がちょっとしたポジショニング、パスコースの限定などで「〇〇ナイス!」という声が飛ぶ。チームの目指す戦い方を全員が理解し、誰が出場しても実行できるところに大会を制したジェフの強さが見られた気がした。
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