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2018-11-07

【ソフトボール】男たちの熱き戦い! 日本男子リーグ決勝トーナメント展望

※日本男子リーグ決勝トーナメントに出場する注目選手たち
文◎大久保 亘
写真◎湯浅芳昭、福地和男

 11月10(土)~11日(日)、わかさスタジアム京都にて『日本男子リーグ決勝トーナメント』が開催される。出場チームは、東日本リーグからホンダエンジニアリング、大阪グローバル、デンソー。

 そして西日本リーグから平林金属、大阪桃次郎、ダイワアクト。全6チームの今季リーグ戦の戦いぶりを振り返りつつ、決勝トーナメントでの注目選手を紹介していこう。

西1位:平林金属

 これまで決勝トーナメントで3度頂点に立ち、西日本リーグ4連覇中の平林金属が優勝候補の筆頭になるだろう。西日本リーグでは第1節で首位に立つと、その座を一度も譲ることはなかった。

 ベテランの域に入ったとはいえ、エースの松田光が、防御率、勝利数、勝利率で西日本リーグトップに立ち、攻撃陣も、その松田を筆頭に3割打者が4人(宇根良祐、井上知厚、浜本悌)もそろっている。昨年は準決勝で悔しい思いをしているだけに、今年に懸ける思いは強いはずだ。

平林金属は髙い攻撃力と絶対的エース・松田を軸に、4度目の頂点を狙う
写真◎湯浅芳昭

東1位:ホンダエンジニアリング

 一方の東日本リーグは、ホンダエンジニアリングが、第2節まで首位を走っていた大阪グローバルをかわして逆転優勝。打率4割超えの坂田大士(.478)、大石司(.444)の若手が躍動した。

 そのほかにも3割打者が4人と抜群の攻撃陣を誇る。投手陣は浅野公太、長井風雅の先発陣の継投策がハマれば、2年連続1回戦敗退という不名誉を払しょくできるだろう。

坂田(写真)ら、若手が躍動したホンダ。2年連続1回戦敗退の雪辱を果たしたい
写真◎福地和男

西2位:大阪桃次郎

 西日本リーグを2位で突破したのは大阪桃次郎。第1節は3勝3敗の4位タイと出遅れたものの、第2節で3位タイと決勝トーナメント出場圏内へ浮上。

 そして第3節でダイワアクトとの直接対決に快勝して、得失点差で上位に立った。岡﨑建斗、河野拓郎らダブルエースの、どちらを先発させるかは予測不能。さらにチーム打率3割超、16本塁打の破壊力は、相手にとって脅威となる。

2年連続準優勝の大阪桃次郎。日本代表の岡﨑(写真)、河野らの活躍が期待される
写真◎湯浅芳昭

東2位:大阪グローバル

 東日本リーグ2位は大阪グローバル。実に、10年ぶりの決勝トーナメント出場となる。リーグ戦で開幕ダッシュに成功し、首位を走った。第3節で連敗を喫して、首位の座は明け渡したものの、今年の躍進は目を見張るものがあった。

 立役者はまちがいなく北添政樹である。7勝は東日本リーグのトップタイ。防御率も1.66と堂々の東日本リーグ2位である。北添の粘りの投球で失点を最小限に抑えている間に、打線が得点をもぎ取る。リーグ戦で見せたそんな戦いを、決勝トーナメントでも見せることができるか。

10年ぶりの出場を決めた大阪グローバル。その躍進の立役者はエースの北添えだ
写真◎福地和男

西3位:ダイワアクト

 決勝トーナメントを過去4度制している、西日本リーグ3位のダイワアクトは、第3節で一つ順位を落としたが、それも下剋上の布石とする力は持っている。

 全盛期の怖さはなくなったとはいえ、エースのアンドリュー・カークパトリックは、防御率、勝利数ともに松田(平林金属)に次ぐ西日本リーグ2位。

 一発勝負のトーナメントでは、3位からの頂点もまったく不思議ではない。ニコラス・ノートン、升水大瑚が打線をけん引するが、ほかと比べるとやや弱い点が本番でどう出るか。

ダイワアクトは一発勝負の決勝トーナメントで下剋上なるか。カークパトリックを升水ら打線が援護できるか
写真◎湯浅芳昭

東3位:デンソー

 東日本リーグ3位はデンソー。第1節で2勝4敗の5位タイと大きく出遅れた。原因は得点力不足。エース・山脇佑也の失点は少ないが、それを援護できない。そんな戦いが続いてしまった。

 それでも第2節で勝率を五分に戻すと、第3節では8勝(6敗)まで積み上げて、3位に滑り込んだ。ただやはり好投手がひしめく決勝トーナメントを勝ち上がるには、打線の奮起が必須である。

8勝中、一人で7勝を稼いだ山脇。決勝トーナメントでは打線の奮起に期待したい
写真◎福地和男

新システムで初の優勝に輝くのは

 今年から大会システムが変更され、東西リーグの上位3チームによるトーナメント方式になった(昨年までは上位4チームずつ)。このため東西1位チームは、準決勝からの登場となる。昨年は西3位から逆転日本一に輝いた高知パシフィックウェーブが、今年は西4位で出場ならず。東も常連のトヨタ自動車の姿がない。それだけハイレベルの熱戦が展開されるはずだ。

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