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2018-07-23

ソフトボール 『カナダカップ応援日記』(最終回)

※決勝後、WWR02と記念撮影をする女子GEM2日本代表
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン
文◎Kiyomi Guscott

 カナダで開催されている『カナダカップ ショーケースゴールドトーナメント』に参戦中の女子GEM2日本代表(U16)の模様を、現地在住記者のガスコット清美(Kiyomi Guscott)さんがお届けする『カナダカップ応援日記』。好評だった昨年に続き、今年も日本選手団の活躍の模様をお伝えしていきます。最終回の今回は、敗者復活戦、優勝決定戦のお話です。(ソフトボール・マガジン編集部)

敗者復活で勝ち上がる!

 昨日の準決勝で初の黒星を喫した女子GEM2日本代表。昨日は相当落ち込んでいたが、今朝は表情も明るく、みんなが大好きな「笑顔のGEM2」に戻っていて安心した。まずは同日午後に行われる決勝戦進出を懸けてChinese Taipeiとの敗者復活戦に挑んだ。

 試合は、両者無得点のまま迎えた4回、二死から六番・中辻美空(兵庫大附須磨ノ浦高)が安打で出塁。七番・松久歩未(創志学園高)が三塁打を放ち待望の先取点を挙げる。

※Chinese Taipei戦で先発した松本琴和(厚木商業高)
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

※先制のチャンスをつくった松久
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

※二死から代打で適時打を打った栗城陽向(背番号15、日出高)
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

 直後の5回に3点を入れられ逆転を許したが、ここで負ければ後がない日本は6回に4点を奪う猛攻撃を見せ5-3と引き離す。最後はエース・山下千世(浜松市立高)が締め、優勝決定戦へとコマを進めた。

※貫録のピッチングで最後を締めたエースの山下(写真中央)
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

 試合前に、「自分たちの目標は優勝だからこの一戦に集中して最高の笑顔で頑張ろう!」と誓い合った選手たち。果たして、彼女たちは「最高の笑顔で優勝」できるのだろうか?

笑顔の大会二連覇!

 決勝の相手は練習試合、決勝リーグと0勝2敗の宿敵、White Rock Renegades 02(以下、WRR 02)。

※泣いても笑ってもこの試合が最後! 心を一つに円陣を組むナイン
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

 試合は初回、一死からチームのムードメーカーである二番・菱谷香実(佐賀女子高)、三番・山根葉月(創志学園高)の連打、四番・馬場千宙(大阪偕成学園高)の適時打で1点を先制。続く五番・渡辺己湖(創志学園高)の適時二塁打で2点を追加すると、その後も勢いは止まらず七番・松久、八番・杉浦穂華(千葉経済大附高)の長打でさらに2点を追加。この回一挙に5点を挙げる。

※チームのムードメーカーで、大量得点の突破口を開いた菱谷
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

※初回に適時二塁打を放った渡辺
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

 その後2回に1点を返されるが、先発の山下がエースの貫禄を見せつけてWRR 02打線をシャットアウト。5-1で勝利し、見事二連覇を達成した。

※優勝を決め、喜びを爆発させるナイン
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

「やるしかない。ここで決めようとみんなで話していた」と語ってくれた主将の中辻はじめ、チームは最高の笑顔でカナダカップを締めくくった。

 選手たちの「最高の笑顔」は見ていた人々の心を動かし、みんなを笑顔にした。私はこの最高に美しい瞬間が大好きだ。そして人々もまた、この最高の瞬間を見たくて足を運ぶのだと思う。

 来年はどんな最高の笑顔に出会えるのか、今から楽しみだ。

※笑顔は笑顔を呼ぶ。最高の笑顔で、観客を魅了した女子GEM2日本代表
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

※見事二連覇を達成した女子GEM2日本代表
写真◎Derek Guscott/ソフトボール・マガジン

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