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2017-09-01

明日から再開! 日本女子1部リーグ展望

ビックカメラ高崎が無敗で首位

 夏の中断期間が終わり、いよいよ明日から日本女子1部リーグが再開されます! ここでは前半戦を終えたリーグを、あらためて振り返ってみます。

 前半戦を終えて首位に立っているのは、11戦全勝のビックカメラ高崎です。6勝を挙げているエースの上野由岐子投手、打率5割の主砲の山本優選手はもちろん、4本塁打22打点(!)をマークする糟谷舞乃選手、強打のトップバッター・森さやか選手の活躍も目立ちます。

 2位タイで追うのは、昨季の優勝チームであるトヨタ自動車と、昨季2位の太陽誘電です。トヨタ自動車は、大黒柱のモニカ・アボット投手が健在。坂元令奈選手を中心に、長﨑望未選手、鈴木鮎美選手ら勝負強い打者がずらりと並ぶ打線も迫力たっぷりです。

 太陽誘電は、「二刀流」で鳴らす藤田倭投手がカギを握りそうです。同じく「二刀流」の左腕・尾﨑望良投手とのコンビで勝ち星を積み重ねられるか注目です。この2チームがビックカメラ高崎にどこまで迫れるかが、後半戦の大きな見どころになるでしょう。

決勝トーナメント争いの行方は?

 単独4位のSGホールディングスは、ここ3シーズン続けて9位でしたが、今季は躍進を果たしています。オーストラリア代表のカーヤ・パーナビー投手が安定感を増しチームを引っ張っています。日本人投手が奮起すれば、さらに上位もうかがえそうです。

 4位以上が決勝トーナメントに進めるため、この順位をめぐる争いは、今後し烈になってきます。現在、5位には日立と豊田自動織機の2チームが付けています。

 日立は絶対的存在の山田恵里選手を、いかに打線の中で機能させられるかが勝利のポイントになります。投手も野手も若くて才能豊かな選手が多いので、一人でも多くの「ブレイク」があれば、それだけ順位も上昇できるでしょう。

 豊田自動織機は昨季、決勝トーナメント制導入以来22年間続けていた4強入りを逃しました。ケイラニ・リケッツ投手が投打の中心ですが、日本人選手も実力者ぞろいです。中でも日本代表の主力打者となった洲鎌夏子選手のバットは、チームの浮沈を占いそうです。

下位からの巻き返しなるか

 日本女子1部リーグで最下位の12位になると、2部リーグに自動降格してしまいます。また11位になると、2部リーグの2位チームとの入替戦に回ります。そのため、下位チームがどう巻き返すかも注目ポイントです。

 現在、最下位にあえいでいるのは、今季2部リーグから昇格した日本精工です。ここまでわずか1勝ですが、接戦も多いため、投打がかみ合えば白星が自然と増えていきそうです。

 10位で並ぶのは、デンソーとシオノギ製薬。デンソーは昨季、決勝トーナメント目前の5位に入ったチームです。またシオノギ製薬も、昨季は昇格チームながら8位に食い込みました。ともに、ここから巻き返すだけの力は十分にあります。

 7位のHonda、8位で並ぶ戸田中央総合病院と伊予銀行は、それぞれ上位を相手にしても互角の勝負ができるチーム。Hondaは攻撃力、戸田中央総合病院と伊予銀行は投手を中心とした守備力と、武器も明確です。どこかの節で連勝することがあれば、波に乗り、一気に順位を上げることもありえます。通信

 この夏、各チームとも合宿などで弱点を強化し、長所を磨いてきました。その成果をぶつけ合い、最後に笑うのはどこか。明日9月2日(土)、岩手、神奈川、新潟の三カ所で再開される熱戦をお楽しみに!

 日本女子1部リーグの公式サイトでは、各試合の動画中継を行っています。日程などの詳細も、こちらで確認を!

ビックカメラ高崎で打撃が開花した糟谷。前半戦はチームを活気づけた

長﨑をはじめとするトヨタ自動車打線は今季も強力だ

太陽誘電の尾﨑は、藤田と同じく「二刀流」をこなす

SGホールディングス躍進の立役者となったパーナビー(中央)

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