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2017-06-19

日本ソフトボール界を一つに! SOFT JAPAN始動

SOFT JAPANとは何か

 6月7日に、日本ソフトボール協会からSOFT JAPANの始動を宣言する記者発表会が行われた。そもそも、このSOFT JAPANとは一体なんだろうか。
 徳田寬会長とともにSOFT JAPANのシンボルロゴを披露した宇津木妙子副会長が、その趣旨を説明してくれた。

SOFT JAPANのシンボルロゴを披露した、日本ソフトボール協会の徳田会長と宇津木副会長

 宇津木副会長はいたずらっぽい表情で、取材陣に問いかけた。

「どうですか? みなさん。このロゴを見た瞬間の感想は。『あ!』とか『おお!』とか、何の反応もなかったようですが(笑)」

 確かに、会見に集まった記者たちは、その名称やロゴデザインのシンプルさに、どうリアクションして良いか戸惑っていた。宇津木副会長は、そんな反応を見越していたかのように話を続けた。

「実は、私たちも最初にこのロゴを会長たちと見たときは、すぐに却下しました(笑)。でもロゴを見ていると、だんだん『すごく奥深いロゴだな』と思うようになりました。日本女子代表チームは、ずっと世界一を狙ってきました。そして北京五輪とその後の世界選手権では、実際に世界一になりました。そんな女子代表には、特別な愛称は何もいらないと思えたんです」

 代表チームにあえて特別な愛称を付けず、シンプルな言葉で表現する。世界のトップで戦ってきた日本のソフトボールだからこその自負が垣間見えた。さらに宇津木会長は、SOFT JAPANの持つ意味を説明した。

「女子代表だけではありません。日本には男子代表チームもありますし、各カテゴリーの代表チームもあります。それらすべてがこのロゴを付け、日本代表としての自覚と責任を持って戦いたいと思っています。このシンボルロゴのもとにソフトボールを愛する人たちが寄り添い、力を合わせ、頑張っていきますので、これからも応援をよろしくお願いいたします」

 世界の強豪としてのプライドと、老若男女を問わずプレーする競技としての一体感。日本のソフトボールの特徴を詰め込んだものが、このSOFT JAPANというシンプルな名称であり、シンプルなロゴである。

強く、そして美しく

 SOFT JAPANのロゴが発表されたあと、女子日本代表の選手たちが次々に登壇してきた。この発表会に参加したのは、上野由岐子(ビックカメラ高崎)、山田恵里(日立)、長﨑望未(トヨタ自動車)、川畑瞳(デンソー)、那須千春(日立)、切石結女(千葉経済大附高)、勝股美咲(多治見西高)。その格好はいつものユニフォーム姿だが、選手たちはこの日に合わせたヘアスタイリングとメイクでばっちり決め、晴れやかな表情で取材陣の前に現れた。

 全員が壇上にそろうと、発表会の司会を務める日本テレビの久野静香アナから、こんな紹介があった。ちなみに久野アナも、学生時代にソフトボールに打ち込んだ経歴の持ち主だ。
「皆さんお気づきかと思いますが、普段のイメージとひと味違った、美しさ、かわいらしさ、そして強さのオーラが出ていると思います。『Gold again and Over the Gold』のスローガンを胸に、これまで通り世界の強豪としての強さは維持しつつも、女性としての美しさ、しなやかさも強化していくという、選手たちの強い意志を感じます」
 美しく、そして強く。日本を代表するアスリートとして、その二つを表現していく。そんな決意と自信が、選手たちからあふれていた。

 その後、それぞれの選手がコメントを求められる中、長﨑望未に順番が回ってくると、芝居がかった口調で話し始めた。
「レジェンド(上野由岐子と山田恵里)だけに任せていられません。SOFT JAPANは、まさに私たちの世代にこそ当てはまる言葉だと思っています。外見はあくまでかわいらしく、でも、強い。それがSOFT JAPANです」
 長﨑は話しながら歩き、レジェンド2人の間に入っていく。
「3ボール2ストライクから、できる女はどうすると思う?……そう、打つの」
 話し終ると、上野と山田とともにポーズを決める。この流れ、完全にブルゾンちえみwith Bだ。人気のお笑い芸人のパフォーマンスをアレンジしたアピールに、会場は沸いた。

これはまさに、「ブルゾンのぞみwith L(レジェンド)」だ!

 選手たちのアピールを締めくくったのが、フォトセッション時に見せた「シャッターチャンス」。日ごろ鍛え上げた、まさに「強くて美しい」太ももを披露し、そこにはSOFT JAPANのロゴマークが。これには取材陣からも歓声が挙がり、選手たちは多くのフラッシュを浴びた。

ソフトボール界を代表する「美脚」と、SOFT JAPANとのコラボ!

 SOFT JAPANの始動と、女子日本代表の強く美しい姿を示したこの日の発表会。最後に、女子日本代表の宇津木麗華監督の決意に満ちた言葉を紹介しよう。

「とにかく、『SOFT JAPAN』の魅力と強さを、日本と世界にアピールしていきたい。そして、いろいろな人の会話にソフトボールが挙がるような現象を起こしたいと思います。目標はもちろん、2020年の金メダルです。そこへ向けて一歩一歩、一秒一秒を大事にしていきたいと思います」

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