2020年、日本のアメリカンフットボールは、4国際大会(国際試合)に5つの日本代表チームを送り込む。日本アメリカンフットボール協会(JAFA、国吉誠会長)は、1月3日に記者会見を開き、3カテゴリーの日本代表チームのヘッドコーチ(HC)・監督が出席し、抱負を語った。
3カテゴリーのHC/監督は次の通り。
3月1日に、米テキサス州で、米国のプロフットボール育成リーグ「THE SPRING LEAGUE(ザ・スプリング・リーグ、TSL)」選抜チームと対戦する日本代表の藤田智HC(Xリーグ・富士通フロンティアーズ前HC,現シニア・アドバイザー)。
6月にハンガリーで開かれる大学世界選手権に出場する大学日本代表の米倉輝監督(Xリーグ・エレコム神戸ファイニーズ監督)。
7月に米オハイオ州で開催されるU-19世界選手権に参加するU19日本代表の小林孝至監督(佼成学園高校監督)。
藤田HCは、1999年の第1回IFAF世界選手権(当時はワールドカップ)でオフェンスコーチ、その後も、ハワイ選抜チームやノートルダム大OBチームとの対戦でコーチとして代表に参加してきた。今回は、オフェンスコーディネーターを務めた2011年の世界選手権以来9年ぶりの代表復帰で、HCは初めてとなる。「非常に光栄。過去の世界大会などで戦ってきた、コーチ・選手の皆さんの思いを、次の人たちにつなげていけるような代表にできたらと思う。日本のフットボールの流れの中で、世界に向けて若い選手が出ていけるように、各年代の代表と良い連携をしていきたい」と語った。
米倉監督は「前回大会も監督をやらせていただいたが、アメリカ、メキシコという北中米勢に手も足も出なかった強い思い出がある。日本の大学フットボールのプライドをかけて、北中米のチームに真正面からぶつかって勝ちたい」と語った。
小林監督は「世界選手権は、コーチとして参加した前回に続いて2回目となる。今まで監督を務めてこられた山嵜(隆夫・大阪産業大付属高監督)先生のアドバイスを受けながら、アメリカ、カナダ、メキシコという強豪国に対抗できるような、ハートの強いチームを作っていきたい」と語った。
フル代表の招集と試合は、2015年7月の世界選手権(米オハイオ州カントン)以来5年ぶり。また、日本のフットボールチームがNFLルールをベースにした試合を戦うのも初めて。代表選考のためのトライアウトは、既報の通り、カナダのプロフットボールCFLへのコンバインを兼ねて、2月1日に東京で、2月2日に大阪で開かれる。
日本代表は2月8,9,15,16,22,23の6日間、練習を行い、2月27日に渡米し1日の試合に備える。試合が開催されるのは、テキサス州フリスコ市の「フォード・センター・アット・ザ・スター」。1万2千人収容の観客席を持つ屋内全天候型フィールドで、NFLダラスカウボーイズの球団本部に併設された公式練習施設でもある。
大学世界選手権は国際大学スポーツ連盟(FISU:International University Sports Federation)が主催し、今回が第4回。2020年6月4~6月14日にかけて、ハンガリーのセーケシュフェヘールヴァール開催される。
U19世界選手権は国際アメリカンフットボール連盟(IFAF:International Federation of American Football)が主催し、今回が第6回。2020年7月5~7月15日にかけて、米国オハイオ州のカントンで開催される。
また、8月には、IFAFが主催して第10回フラッグフットボール世界選手権がデンマークで開かれる。日本は男女それぞれの代表を派遣することが決まっている。
各カテゴリーの代表は、これまで活動年次がずれていたために、同じ年に試合をすることはなかった。昨年開催予定だったフル代表の世界選手権が中止となり、代替措置的に今回の米TSN選抜との試合が決まったため、期せずして同年に各カテゴリーの5代表がそろうことになった。
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