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2020-09-25

【相撲】編集部が選ぶ秋場所13日目の一番

当たり負けしなかった正代が貴景勝を突き落とし、翔猿とともに2敗を守った

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正代(突き落とし)貴景勝

 12日目を終えてトップの2敗に翔猿、正代、貴景勝の3力士となった。新入幕の翔猿は西筆頭で勝ち越している隆の勝と対戦。動きよく土俵際で左に回り込んで送り出して2敗を守り、大関貴景勝と関脇正代の直接対決を迎えた。

 これまでの対戦成績は貴景勝が7勝4敗とリードも、最近は正代が2連勝しており、「嫌なイメージはない」と正代は話していた。

 軍配が返り、先に両手をついて待つ正代。貴景勝の低い当たりをいつものように胸で受け止めた。立ち合いで下がらず押し込む正代に対し、貴景勝は回り込んでしのぎ逆襲に転じる。しかし、貴景勝が思い切り押しても正代は半歩しか下がらず余裕があった。正代は右からイナし、さらに逆の左から突き落とすと貴景勝はバッタリと落ちた。

「立ち合い、相手の当たりが強いのはわかっているから、思い切り当たることを意識していた。当たり負けしなかったし、いい立ち合いができたんじゃないかな。全体的に自分が攻める相撲が取れたのでよかった」と正代は振り返った。

 これで2敗は正代と翔猿の2人だけ。「2回、優勝争いを経験させてもらったので、1月ほどの緊張感はない。前の2回と比べると落ち着いています。あまり大それたことは考えてないけど、あと2番ケガなく笑顔で部屋に帰れればいいです。明日もいつもどおりに取ります」と残り2日、平常心で臨むことを強調。14日目の相手は3連敗スタートから10連勝中の大関朝乃山だ。

 星を整理すると、2敗で正代、翔猿の2人。3敗で朝乃山、貴景勝、若隆景、阿武咲の4人となる。14日目、翔猿は結びで貴景勝と顔が合う。千秋楽は大関同士、正代は翔猿との一番が組まれるだろう。優勝ラインが12勝3敗になれば、優勝決定戦になる可能性が高い。

文=山口亜土

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