開幕戦となった誉(愛知)戦を9対0で快勝し、智弁学園(奈良)との2回戦は18安打10得点で打撃戦を制した八戸学院光星。16日の第4試合・海星(長崎)戦に勝利し2014年以来となる3回戦突破を狙う。キーマンの1人がつなぎ役に徹する二番打者だ。

※上写真=八戸学院光星・島袋は智弁学園戦では6回一死一、二塁から内野安打で満塁とし三番・近藤の2点適時打へとつないだ
写真◎早浪章弘

欲しいのは故郷の味よりも勝利の味

 沖縄から青森へ。
 島袋翔斗は進学先に2000キロ以上離れた八戸学院光星を選んだ。理由は光星学院時代に四番として甲子園で活躍した沖縄出身の川上竜平(元・ヤクルト)に憧れていたからだ。

 知り合いのいない環境で言葉の違いに戸惑うことはそんなになかったというが、気候は大違いだった。「手がかじかんで野球をやるのは初めて。体から湯気が立つのもびっくりしました。アニメのような(笑)」

 同級生にはプロ注目の武岡龍世や青森大会で3年夏の青森大会で6本塁打を放つことになる近藤遼一らがいた。

「中学までとは飛距離が違いました。メンバーの中では僕、一番バッテイングが悪いんです。その分、足と選球眼はあるんですけど、それがなかったらレギュラーに入れないです」

 屈強な強打者が並ぶ打線の中で、身長160センチ台の島袋はつなぎ役を担う。
 開幕試合となった誉(愛知)戦では第1打席に犠打を決めて、その後3死球と二塁打で4度出塁。二番打者として最高の働きを見せた。
 2回戦の智弁学園(奈良)戦でも猛打賞と1死球で塁を賑わせ、終盤の逆転劇に貢献した。

 小技と足だけでなく守備も持ち味だ。
 1年春から内野手としてベンチに入っていたが、2年秋からセンターにコンバート。「足が使えるし、肩も見せられるのでやってみたかった」と好意的に受け入れたが、外野と内野では同じフライでも打球の質が全く異なる。

「最初は背走とか全然できなかったです。センバツが終わったぐらいからゴロでも足が合うようになってきました。センバツのときは来るな、と思って守っていました(笑)」

 激戦となった智弁学園戦でも内心では「来るな」と思っていたそうだが、9回二死一塁からのセンターフライをナイスキャッチ、ウイニングボールをつかみ取った。

 帰省できるのは年末年始だけ。楽しみにしているのは地元の友達に会うことと行きつけの店でソーキそばを食べること。
 始業式は来週に迫っており、夏休みも残り少ない。智弁学園戦で負けたら翌日帰省する予定だったが、勝利したことで年末まで延期となった。

 それでも今欲しいのは故郷の味よりも勝利の味。沖縄発青森経由甲子園行きの特急券、有効期限を決勝の日まで伸ばしてみせる。

文◎小中翔太(スポーツライター)

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