中学硬式野球団体の日本ポニーリーグ協会では、2020年度より選手の障害予防と、無限の可能性の探求と育成を目的とした取り組み「SUPER PONY ACTION 2020」をスタートさせる。昨年に実施・検証してきた動きを本格化するものだ。リーグの理念である「Protect Our Nation's Youth(国の宝である青少年の成長を守る)」を、今の時代に合った形で具体化する戦略とは。
※この記事は「ベースボール・クリニック2019年12月号」掲載記事を編集・再掲載したものです。

スイートスポットの狭い国際標準バットの導入

 投球数制限に加えて、1年生は変化球を全面的に禁止、2年生は体の負荷となる変化球を禁止とした。
 これについて古島医師は「主にストレートを投げるときの自然な投球動作ではリリース後に前腕が回内していくところで、スライダーなどリリースでひねる球種では回内動作が行われる。そのリスク低減のため」と説明する。

 一方で、このルールが打者優位に働き、投手と打者の力関係に不均衡が起こることを見越して、スイートスポットが日本の製品に比べて狭いとされる国際標準バット(USAバット)の導入を進める。
 20年度は1年生が対象の公式戦で国際標準バットの使用を義務づけ、将来的にはすべてのカテゴリーを対象とする見通しを立てている。

 今後、国際標準バットを継続的に使用していくことにより、打者にとっては芯でとらえる精度の向上、投手にとってはストライクゾーンで勝負するという、野球の原点的な技術を身につけることにつなげる狙いもある。

画像: 2020年度より段階的に導入される国際標準バット(USAバット)。反発係数が木製バットと同程度に抑えられており、日本で流通する金属製バットよりもスイートスポットが狭いとされる

2020年度より段階的に導入される国際標準バット(USAバット)。反発係数が木製バットと同程度に抑えられており、日本で流通する金属製バットよりもスイートスポットが狭いとされる

 このほか、指導、応援の怒声や罵声をなくし、選手が伸び伸びと野球をプレーできる環境をつくるため、イエローカード制を導入。今後は人が不快に感じる言動、声量に対して、審判員や球場責任者が発行する。
 また、青少年に対するたばこの影響を考慮し、活動場所では喫煙を選手の視界に入れず、喫煙者以外が受動喫煙しない喫煙場所の確立を義務化。大人の与える悪影響から選手を遠ざける配慮も加えた。

 那須事務総長は「中学野球は少年野球の枠組みの中にあるものととらえています。その段階にある選手たちが将来、満開の花を咲かせるために水をやり、肥やしをやるのがわれわれの務めです。
 少年野球のカテゴリーで大事なファクターがムードだと思っています。選手が夢中で野球に取り組むムードによって選手の質的向上が見込まれる。『SUPER PONY ACTION 2020』の下、そのムードを醸成していきます」と強い決意を語った。

日本ポニーリーグ協会オフィシャルサイト

文責◎ベースボール・クリニック編集部

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