2019年の甲子園2回戦、広島商高(広島)との試合で6回二死一、三塁から2点差に迫る右前適時打を打った長船滉大の打撃フォーム。カウント1ボールから外角のストライクゾーンに入ってきたスライダーを逆らわずに打ち返した。試合は終盤に逆転し、岡山学芸館が6対5で勝利した。

フォームの欠点を補う思考力

 指導する佐藤貴博監督いわく、「器用さゆえに自分の形を確立することができないまま」2年生の秋まではレギュラー奪取に至らなかった選手。それでも、年明けから四番に抜擢されるとめきめきと力をつけ、岡山大会では.526のハイアベレージ。甲子園出場の原動力となった。

写真/ベースボール・クリニック

 フォームの大きな特徴は軸脚である右足のつま先が構えからステップを踏み込もうとする直前まで、捕手側を向いていること。

「軸足の使い方は、夏に向けてフォームをつくり上げる過程でも修正を試みたことがありましたが、本人の感覚的にこれが最も打ちやすい形だったようです。ですから、そこは尊重しつつ、ただ、レフト側へ意識が向き過ぎないようにしたり、打席の立ち位置で調整を行ったりしてきました」(佐藤監督)

 打てるポイントが限定される可能性が高い軸脚の使い方だが、クローズスタンスに構え、右側に打つ方向を限定したことで、結果が伴ったという。相手に警戒される四番ということもあり、打席では本塁から離れた位置に立ち、相手バッテリーの外角攻めを引き出した。欠点を補う思考を結果に結びつけた。

長船滉大(おさふね・こうだい)
岡山県・勝央町立勝央中出身(美作ボーイズ)
175cm78kg/右投右打

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