新シリーズ「Brilliant」は、広島、日本ハムに続いて第3弾が阪神。編集担当者の制作のこぼれ話を綴るこのコラムは、正捕手の座を手にした梅野隆太郎について。

俊足の捕手

 2年連続で規定打席に到達し、正捕手の座を確立させた梅野隆太郎ですが、今季は様々な記録を打ち立てました。

 まず、4月9日のDeNA戦(甲子園)で史上69人目(74度目)のサイクルヒットを達成しました。一般的に足の速くない選手が多い捕手は三塁打が難関で梅野は50年6月の門前真佐人(大洋)、89年10月の田村藤夫、04年4月の細川亨(西武)に次いで史上4人目のサイクルヒットを達成した捕手となりました(※)。
(※)80年7月に大宮龍雄(日本ハム)もサイクルヒットを記録していますが、この際は指名打者として出場。

画像: No.13 梅野隆太郎

No.13 梅野隆太郎

 続いて8月17日の巨人戦(東京D)での5回に三盗を決め、これが今シーズンの10個目の盗塁となったのですが、捕手の2ケタ盗塁は09年の狩野恵輔(阪神)がマークして以来10年ぶりの記録だったのです。

 盗塁は近年全般的に減少傾向にあるのですが、やはり足の速くない捕手のそれは特に少なく、00年以降に2ケタ盗塁をマークしたのは00年の城島健司(ダイエー)、09年の狩野に、本年の梅野と3人しかいないのです。

 しかし、かつての阪神にはこの2ケタ盗塁を3度マークした俊足の捕手がいたのです。

画像: ST04 梅野隆太郎

ST04 梅野隆太郎

 それが戦後すぐのタイガースの“ダイナマイト打線の”一角を担った土井垣武でした。同選手は打率3割を3度マークする一方で47年に16盗塁、48年に14盗塁、50年に16盗塁(同年は毎日に所属)と2ケタ盗塁も3度決めています。

 次の梅野が達成した記録にも土井垣の名前が登場します。9月24日の巨人戦(甲子園)の9回に山本泰寛が三振した際にこぼれたボールを梅野が一塁に送球してアウトにしたのですが、これでシーズンの補殺が120となり、54年の土井垣(東映)の最多補殺記録119を抜いたのでした。

画像: 梅野隆太郎

梅野隆太郎

 捕手の補殺は前記のような際や走者の盗塁を刺した際、捕手ゴロを処理して打者を刺した際などに記録されます。今季のリーグの守備記録を見ると捕手で梅野の120補殺に次ぐのが中村悠平(ヤクルト)の77補殺(記録は9月26日現在。以下同)なのですから、梅野の守備機会が圧倒的に多いことが分かります。この新記録で梅野の2年連続ゴールデングラブ受賞の可能性も高まったのではないでしょうか。

 今季は110安打、9本塁打、57打点、14盗塁、打率.261と各部門でキャリアハイの数字を残した梅野ですが、今後どのような捕手に成長しいくのか、楽しみですね。

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