BBMカードの編集担当が、担当アイテムについて制作の裏側などをお伝えするこの連載。今回は「広島東洋カープヒストリー1950-2020」から、同球団の「本当にすごいレジェンド」山本浩二氏について改めて紹介します。

山本浩二氏の知られざる大記録

 ご好評をいただいている「広島東洋カープヒストリー1950-2020」ですが、そのカープで3人しかしない永久欠番の1人が山本浩二。MVPを2度受賞し、本塁打王に4度輝き通算536本塁打はNPB歴代4位、08年には野球殿堂入りも果たしている偉大な打者ですが、今回はこれまであまり語られてこなかった観点から、その偉大さを改めて紹介したいと思います。

画像: No.22 山本浩二

No.22 山本浩二

 実は同選手は入団した69年から引退する86年まで18年連続で規定打席に到達しているのです。規定打席は「所属球団の試合数×3.1」と定められているのですが、この数字を超えた打者の中で最高打率を打った打者が首位打者とされます(例外規定もあります)。この規定打席をクリアした選手は、そのシーズンをレギュラーとして通したとも言えるでしょう。つまり、山本は入団してから引退するまで、ずっとレギュラーだったわけです。

 入団年から引退年までずっと規定打席到達というのは、意外に難しい記録です。どんな大選手でも入団してからレギュラー定着まで時間を要したり、引退間際には出場機会を減らし規定打席割れとなってしまうからです。山本以外でこの記録を持っている選手は長嶋茂雄ぐらいしか筆者は知りません。

 しかも、山本の現役最終年の成績は121安打、27本塁打、78打点、リーグ15位の打率.276という素晴らしい成績で、同年のベストナインにも選ばれているのです。長嶋も現役最終年にベストナインを受賞しているのですが、こちらの成績は108安打、15本塁打、55打点、リーグ24位の打率.244というものでした。

画像: CDT09 山本浩二

CDT09 山本浩二

 山本についてもう一つ記しておきたいのは「30歳を超えてから長打力が増した」ということです。同氏の生年月日は46年10月25日なので、プロ9年目の77年が30歳のシーズンとなったわけですが、山本はこの年44本塁打して初めて大台を超えます。

 それまでの山本は初優勝した75年の30本塁打がキャリアハイという中距離打者だったのです。20代の8年間で打った本塁打は169本で1シーズン平均で21.1本。それが30代の10年間で367本を放ち、こちらはシーズン平均30.6本と10本近く伸びているのです。

 ホームランバッターはキャリアの早い段階から、その可能性を見せていることが多く、中距離打者が長距離砲に転じるというのはかなり珍しいパターンではないでしょうか。巨人の坂本勇人が30歳シーズンとなった昨年、自身初の40本塁打を放ちました(それまでの自己最多は10年の31本。30本塁打したのも、この1シーズンのみ)が、これは山本浩二のように急に覚醒したのかも? と期待してしまいます。

 このように、これまで語り尽くされた感のある大物選手たちにも、まだまだ違った観点から語ることができるのです。今後ともカードの制作を通じてプロ野球選手の魅力に迫っていければと考えております。(しゅりんぷ池田)

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