上写真=従兄の浩樹(左)とのマスボクシングで、反応の鋭さを再三披露

30日(日)、東京・大田区総合体育館でWBC世界バンタム級暫定王座決定戦(vs.ペッチ・CPフレッシュマート<=タサーナ・サラパット>=タイ)に臨む井上拓真(大橋)が公開練習。ミット打ち、マスボクシングで反応鋭く、キレ味抜群の動きを見せた。「(兄・尚弥とともに)兄弟でバンタム級を制覇するためにも、1発で獲りたい」と、拓真は自信をみなぎらせて語った。

 ウォーミングアップのシャドーボクシングからすでに、スピード、キレのアップ具合が感じ取れた。「減量も順調なので」と自身が言うように、コンディションの良さが如実に表れている。

得意の左フックのカウンターをイメージしながらシャドー

「左構えの選手にも慣れたし、やりたいボクシングをできている。過去イチで調子がいい」と拓真。元IBF世界スーパーバンタム級王者・岩佐亮佑(セレス)、元OPBF東洋太平洋&日本同級王者・和氣慎吾(FLARE山上)、日本バンタム級7位の定常育郎(T&T)ら、国内の一線級のサウスポーとスパーリングを重ね、「その内容、出来を見て、勝利を確信している」と大橋秀行会長も太鼓判を押しているのだ。

 父・真吾トレーナーは、「瞬間瞬間の、空いたところへの打ち分け。いいのを当てて終わるのではなく、当てた後の隙をいち早く突いて、コンビネーションからコンビネーションにつなげる。そこを意識してやってきて、かなり手応えを感じている」と、やはり自信をもって語る。そこは、対ペッチということでなく、常に拓真の課題としてあったところ。「いまは、やりたいボクシングをできている。試合が待ち遠しい」と、拓真自身も爆発の瞬間を待ちわびている様子だ。

ヘッドスリップして…

ボディへ右アッパーカット!

ステップバックで外して…

右ストレート!

 太田光亮トレーナーとのミット打ちでは、外して打つ、外して打つを徹底的に繰り返した。仮想ペッチと化した太田トレーナーの右を、左腕、グローブ、肩で弾く。左ストレートを左右へのヘッドスリップ、ステップバックで外し、空いたところを突く。地味で目立たない細かい作業だが、特に前の手を使っての防御テクニックは超ハイレベルなので、注目していただきたい。

「公開練習用の秘密兵器です(笑)」と真吾トレーナーに送り出された従兄の浩樹は、基本に忠実でレベルの高いサウスポー。いとこ同士のマスボクシングでもやはり、拓真の反応の良さが際立っていた。

画像: ミット打ちを父、兄が見守る

ミット打ちを父、兄が見守る

WBCにちなんで、今回のチームTシャツは緑!

兄・尚弥もチーム拓真Tシャツを着てトレーニング。背面には兄弟の名前、ロゴが入っている

 試合まで10日を切り、「減量の終盤に来て、ご飯もあまり食べれなくなる」(拓真)現在、支えているのは、父・特製の「シンゲタン、じゃなかった真吾雑炊(笑)」(拓真)である。
「野菜重視で、栄養ありそうなものをなんでも。計量が終わったときにも、ベースは一緒で卵の黄身をめんつゆにつけて、ニンニク醤油で。あとはお水を使わないで、スッポンスープと野菜だけ」(真吾トレーナー)というもの。「栄養満点なので助かってます!」と、拓真も緊迫感一転、笑顔がこぼれた。

 兄・尚弥もなにかと協力してくれており、「しっかり結果を出して返したい」と拓真も粋に感じている。

文&写真_本間 暁


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