10日夕刻、WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪が成田空港からアメリカ・ロサンゼルスに旅立った。現地で実戦練習を重ね、そのまま5月25日(日本時間26日)にアメリカ国内で行われる同級11位ジャメル・ヘリング(アメリカ)との2度目の防衛戦に臨む。

上写真=成田空港からLAへ。恒例のキャンプに向け、出発した伊藤

粘り強い相手に対し、切れない集中力を磨く

 すでに日本で70~80ラウンドのスパーリングをこなし、「長いラウンドできる体力は作ってきた」という伊藤は「これからロサンゼルスに入って、いいときも、悪いときもあると思うので、それに負けないようにしっかりやらないといけない」と約6週間に及ぶ現地での調整に向けて、気持ちを引き締めた。3月下旬にロサンゼルスの岡辺大介トレーナーが来日し、「ある程度のことは大介さんと話し合いながらやってきた」が、当日にチーフセコンドを務める参謀のルディ・エルナンデス・トレーナーも加わり、戦略を突き詰めていくことになる。

 挑戦者33歳のヘリングはアマチュア時代はロンドン五輪にも出場しており、「キャリアがあって、巧さがあると思うので簡単には崩れないと思う。なかなか崩れない相手を粘りっこく崩していくためにも、集中力が切れないように気持ちを持っていくことが大事」と覚悟を語った伊藤。身長178cmとされる長身サウスポーに対し、「いろんな場面に対応できる練習をしていくけど、今のところ中で戦うことが増えるのかなという想定をチームでしている」という。

世界から求められ、認められるチャンピオンになりたい

「リングって、何があるかわからない」と次の1戦に集中しているが、それでも「勝つことだけが目的じゃない」と伊藤が見据えているのはもっと大きな舞台。「今後を考えたら、すごく大事な試合になる。リスクを冒しても倒しにいくことが自分の大きな未来につながる」と強い決意を示した。

「世界チャンピオンなので、ワールドワイドにどこでも戦って、どこでも勝つというスタンスでいきたい。アメリカで勝つということは、世界が見ている試合で勝つということ。世界から求められたいし、世界から認められるチャンピオンになりたいので、KOなのか、激闘なのかはわからないけれど、エキサイティングな試合をして、これが伊藤雅雪というボクシングをしっかりアピールしたい」

目指すは最巧の王者ロマチェンコ戦

 12日(日本時間13日)には、パウンド・フォー・パウンド最強の呼び声おり、翌日のロマチェンコの防衛戦も会場で視察する。高いワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)が元WBA世界ライト級王者のアンソニー・クロラ(イギリス)を迎え、ロサンゼルスでWBAスーパー&WBO世界ライト級統一王座の防衛戦を行う。その前日に伊藤は現地で記者会見を開き、防衛戦の詳細など、今後について発表する予定になっており、翌日のロマチェンコの防衛戦も会場で視察する。

 かねて対戦を熱望するロマチェンコについては「スーパーフェザー級に降りてくるという話もあるけど、僕としてはライト級でもどっちでもいい。同じ土俵に立つことは大変ですけど、同じ土俵に立つまで頑張らないといけない」と、あらためて変わらぬ目標を口にし、目を輝かせていた。

 ヘリングとの防衛戦はWOWOWが生中継する予定になっており、「ぜひ見ていただいて、日本でも熱くなってもらえたら嬉しい。そういう試合をするので」と誓った。

文&写真_船橋 真二郎
Text&Photo by Shinjiro Funahashi


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