前WBO世界スーパーフェザー級チャンピオン伊藤雅雪(28歳=横浜光)が19日、所属ジムで記者会見を行い、正式に現役続行を表明。9月13日(金)、東京・後楽園ホールの『A-Sign』興行のメインイベントで、ライト級10回戦を行うことも同時に発表された。セミファイナルは日本フェザー級王座決定戦、阿部麗也(26歳=KG大和)vs.佐川遼(25歳=三迫)。注目の好カードをしたがえて、会場は超満員になるはずだ。

上写真=石井会長とともに、ふたたび世界の頂点を目指す

申し合わせたわけではないが、上下お揃いとなったふたり。コンビネーションもバッチリだ

 すでに個人のSNS等で表明していた現役続行だったが、あらためて正式に発表。しかも、相手こそ「調整中」(石井一太郎会長)だが、早くも復帰戦の期日も決定したとあって、伊藤のモチベーションは活性化している。自然にあふれ出る笑顔がそれを証明している。
「超満員となるはずの会場で、“伊藤雅雪ここにあり”という試合を見せてほしい」と、石井会長も期待をかける。

「負けた当日は、ショックでした」。
5月25日、アメリカ・フロリダ州キシミー。自信満々で臨んだ2度目の防衛戦だったが、ジャメル・へリング(33歳=アメリカ)のアウトボクシングに空転し0-3の判定負けで王座を奪われた。対サウスポーにも課題を残し、「試合中に局面を変えることができなかった」

「けれど周囲の人たち、プロモーターの本田明彦・帝拳ジム会長、石井会長、家族……が、『これじゃ辞められない』って、燃え尽きてなくて救われました」。

画像: 「チャンピオンじゃなくなったので、赤からシルバーに変えました」とシューズの色を説明する。ふたたび赤いシューズを履くために──

「チャンピオンじゃなくなったので、赤からシルバーに変えました」とシューズの色を説明する。ふたたび赤いシューズを履くために──

 さる12日、リベンジマッチを豪快なボクシングで制し、WBA世界ミドル級王座に返り咲いた村田諒太(帝拳)の“立ち上がった理由”にも共感していた。

「あの試合じゃ終われない」──。

 そして、村田の返り咲きを現場で体感し、心が沸騰したのだという。

「大阪では、たくさんのファンが駆け寄ってきてくれて、それも刺激になりました。『あ、まだ需要あるんだな』って(笑)」

細かくヘッドスリップを入れながら、スピードボールを打つ

 石井会長によれば、9月の試合は「急遽決めた」もの。伊藤と話し合い、「年末になんらかのチャンスをいただければ」と、不確定ながら大きな試合をにらんでの逆算のかたちだ。

「本音を言えば、へリングともう1度戦いたいけれど、スーパーフェザー級のウェイトををつくるのはキツイところもあって、ライト級とチャンスがあるほうを見据えて。目標は、もう1度世界チャンピオンになることなので」

ウィービングでロープを潜りながら、連打を入れる

 へリング戦前は、恒例のロサンゼルスでの調整から試合まで、約50日間、アメリカに滞在したが、今回は日本国内での調整を長くし、「8月中旬から2週間くらいのアメリカキャンプ」から、試合に臨む方針だという。

「チャンスもらえるかなぁ……。いや、絶対につかみます」

 個々の能力は折り紙付きだが、「試合の中で、自分自身を客観的に見つめられるようになりたい」と課題を掲げ、大粒の汗を流しながら、さわやかに決意を語った。

文&写真_本間 暁

画像: 涼しい日が続いた関東だが、この日は夏到来を感じさせる暑さ。気持ちよさそうに大粒の汗をかいた

涼しい日が続いた関東だが、この日は夏到来を感じさせる暑さ。気持ちよさそうに大粒の汗をかいた

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