写真上=藤本のカード発表の記者会見でのデュボア
ボクシングを始めたのは9歳。父親に連れらっれてジムに入門した。いきなり素質は開花する。イギリス少年選手権で2度優勝など、ジュニアのナショナルトーナメントでは5度イギリス・チャンピオンになっている。196センチ、110キロの体に育ち、2020年東京五輪の最有力候補とされたが、ベテラン・プロモーター、フランク・ウォーレンン率いるクィンズベリー・プロモーションと契約。2,017年に19歳でプロ転向した。
デビュー前から、ファン、マスコミから注目されたデュボアは、期待されたとおりに断然たる強さを発揮する。4戦目にWBCユース世界のタイトルを手にしたのを手始めに、イギリス南部、イングラド、イギリス、イギリス連邦、WBOヨーロッパ、WBOインターナショナルとすでに7本のベルトを保持し、藤本戦ではWBCシルバーと8本目を狙っている。

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巨体から打ち込むパンチは、左右ともずば抜けたパワーを有し、1970年代・1990年代に世界ヘビー級王座に輝いたジョージ・フォアマン(アメリカ)にも匹敵するとも言われる。パンチばかりではなく、スピードもあって、コンビネーションも多彩でほとんどすきらしいものが見当たらない。
藤本は思い切った戦法を用いて、デュボアのスタイルを崩すことが、商機の扉を開くことになる。

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文◎宮崎正博 写真◎ゲッティ イメージズ