8日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われた日本スーパーフライ級タイトルマッチは、敵地に乗り込んだ元同級王者で11位の中川健太(34歳=三迫)が大差3-0の判定(99対91、98対92×2)で王者の奥本貴之(28歳=グリーンツダ)を下し、王座を奪取。ホームの声援を背に戦った奥本だったが、4度目の防衛はならなかった。

上写真=劣勢の王者・奥本(左)は前に出るが、中川が右でコントロール

 左強打のイメージが強い中川だが、それを逆手に取るように巧みに戦った。サウスポー同士、序盤は右ジャブの主導権争い。中川は左ボディ、左オーバーハンドを散らしてプレッシャーを与えながら、じょじょにペースを上げ、返しの右が奥本を捉え出す。

 5回終了時の公開採点が48対46、48対47×2で挑戦者のリードと出ると、6回から奥本は前に出る。が、中川は落ち着いて対処。多彩な角度からヒットを集め、逆にリードを広げていく。特に有効だったのが、返しの右フックに右アッパー。これで奥本はダメージを溜め、鼻血と右目上のカットで血まみれになりながら、最後まで食い下がったが、冷静に試合を運んだ中川が完勝を収めた。

勝利の瞬間、涙を流した中川。横井(右後ろ)、椎野大輝・両トレーナーが祝福

 判定がコールされた瞬間、中川は感極まって涙。今年3月に三迫ジムから再出発。横井龍一トレーナーのもと、1からボクシングを磨き直してきた。左頼みのこれまでと見違えるようなボクシングで、2年9ヵ月ぶりに王座に返り咲いた中川は「前回はできなかった防衛をして、過去の自分を超えたい」と決意を新たにしていた。

文_船橋真二郎
写真_石井愛子

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ボクシング・マガジン 2019年12月号


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