東京2020オリンピックで新種目として採用されるスポーツクライミングで、長きにわたって第一線で活躍してきた野口啓代選手。2019年の世界選手権では、複合で銀メダルを獲得し、オリンピックへの切符をつかんだ。東京2020オリンピックを最後に引退を公言している野口選手が、集大成となる大会への思いをスポーツ情報マガジン「スマイルスポーツVol.80」で語ってくれた。
※取材は2019年10月31日に行いました
画像: 今年9月の世界選手権で、東京オリンピック行きの切符を手に入れた野口啓代。自国開催の晴れ舞台で悲願の金メダルを目指す

今年9月の世界選手権で、東京オリンピック行きの切符を手に入れた野口啓代。自国開催の晴れ舞台で悲願の金メダルを目指す

——2016年に東京2020オリンピックの種目に決まったときの気持ちを教えてもらえますか?

「もちろんすごく嬉しかったのですが、2015 年に招致活動をしていたときに、私は初めてケガをしてしまい、体も心も競技を続けることにすごく不安な状態でした。東京2020オリンピックの種目にスポーツクライミングが決定して嬉しい反面、まだ4年も先の話でしたし、
自分はクライミングを続けるかどうかを迷っていました」

——迷っていた状態から、東京2020オリンピックを目指そうと気持ちが切り替わったのは、何かきっかけがあったのですか?

「東京開催に決まった時点で出たいという気持ちはあったと思います。ただそれ以上に、そこまでモチベーションが続くか、ケガがいつ治るかという不安もありました。当時27歳で、東京2020オリンピックを迎えるときは31歳。年齢的にもパフォーマンスを維持・向上することのイメージができていませんでした。期待よりも心配のほうが大きかったのですが、やはり東京で行われるオリンピックに出たいという気持ちが強くなっていきました」

——東京2020オリンピックでは、スポーツクライミングを観る側はどんなところに注目して見たらよいかアドバイスをお願いします。

「オリンピックの場合は3種目の順位の掛け算で結果が出ます。全部の種目が強ければ一番良いのですが、選手一人ひとり得意な種目も違うので、それによって計画も変わってきます。スピード、ボルダリングで先行逃げ切りを考える選手もいれば、ボルダリングで良い順位をとってリードで巻き返そうと考えている選手もいますし、どれも1位をとるのは難しいけど全ての種目で3位以内を狙うという選手もいます」

画像: 東京オリンピックでの引退を公言。残りわずかな競技人生で何をすべきか。野口のまっすぐな眼差しから迷いは感じられない

東京オリンピックでの引退を公言。残りわずかな競技人生で何をすべきか。野口のまっすぐな眼差しから迷いは感じられない

——オリンピックが近づいてきて、周囲の反応は変わってきましたか?

「私がクライミングを始めた頃は『クライミングをやっている』と言っても、わかってくれる友達もいませんでしたし、スポーツというより危ないことをしているという印象をもたれてしまうこともありました。でも最近はクライミング、ボルダリングというと、『流行っているよね』、『会社でもやっている人がいるよ』と言ってくれる方も増え、身近なものに
なってきていて、すごく嬉しいです。オリンピックを機にもっともっとクライミングをやっている人が増えてくれたら嬉しいと思います」

——東京2020オリンピックでの引退を公言されていますが、出場が内定して現在はどんなお気持ちですか?

「世界選手権が終わって、毎月毎月、あと10カ月、あと9カ月とカウントダウンされている感じがします。私は今回の世界選手権が2位で、コンバインドの年間のランキングも2位でした。強くてなかなか勝てない選手がいて、2位と1位では大きな差だと思っています。今まで 通りでは越えられない壁だと思っているので、残りの時間で自分がいかに変われるかが重要だと思います」

——ずばり目標をお願いします。

「最後は楽しく終わりたいとか、笑って終わりたいとか、いろいろな気持ちはあるのですが、一番は優勝して終わりたいです」

こちらのインタビューのほか、スポーツクライミングとの出会いや、これまでの挫折とそれを乗り越えた経験など、野口選手のカラー4ページにわたるインタビューは、12月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツVol.80』に掲載されています。

野口啓代(のぐち・あきよ)
1989年5月30日生、茨城県出身。小学5年生からクライミングを始める。2008年に日本人として初めてボルダリングワールドカップで優勝。翌2009年には年間総合優勝。2010、2014、2015と計4度年間総合優勝を果たす。2019年世界選手権複合で2位となり、東京2020オリンピック出場が内定した。

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