前日、10勝目を挙げて意気揚々と国技館をあとにした西前頭8枚目の朝乃山。その後、1敗で並んでいた栃ノ心、鶴竜が次々と敗れて単独首位に立ってしまった。

※写真上=単独トップに立った朝乃山だったが、いつもの踏み込みなく玉鷲の押しに屈した
写真:月刊相撲

「優勝はまったく考えていません」と語っていたが、単独トップとなれば、意識しないわけにはいかない。12日目の対戦は優勝経験もある実力者の玉鷲。普通に取っても玉鷲のほうが地力が上なのに、朝乃山は緊張でガチガチになってしまった。

 朝乃山にこれまでのような鋭い踏み込みがなく、玉鷲の右ノド輪で起こされると、一気に土俵際まで運ばれ、残す腰がなく土俵下に落ちた。

「ちょっと硬くなってしまった。気持ちを切り替えていきます」と朝乃山は何もできずガックリ。

 玉鷲は前日に割が決まったときから、「(相手は)調子がいいみたいだね。楽しみだよ」と気合が入っていた。勝ち越しも決め、「絶対に廻しを取らせないように、すぐに勝負を決めようと思っていた。好調な若手相手だから、こっちも若手のつもりでやったよ」と満面の笑み。

 残る2敗組の2人は、鶴竜は竜電を問題なく寄り切ったが、栃ノ心は初顔の明生に一気に寄り立てられて3敗目を喫した。大関復帰まであと1勝に迫ってから2日も足踏み。13日目は朝乃山との対戦が組まれている。最後の2日は鶴竜、髙安と当たるだけに朝乃山戦で決めたいところだ。

 鶴竜も残り3日は髙安、栃ノ心、豪栄道と対戦。全敗してもおかしくないだけに、なかなか先が読めない。4敗の豪栄道までチャンスはあるかもしれない。令和最初の本場所は終盤になって大混戦となった。

文=山口亜土


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