平幕2人が優勝戦を引っ張る展開となった秋場所。全勝の隠岐の海を1敗で追うのが24歳の明生だ。

※写真上=琴奨菊を掬い投げで破り勝ち越し1敗をキープ、隠岐の海に並んだ明生
写真:月刊相撲

 先場所の明生は、初の上位挑戦で、4勝11敗と跳ね返されてしまったが、善戦した相撲も多く、力をつけているなと感じさせた。非常に稽古熱心な力士でもあり、夏巡業では疲労がたまっているのに稽古土俵に上がり続け、鶴竜から「無理してやるとケガするよ」と注意を受けたほどだ。

 この日は元大関の琴奨菊と対戦。立ち合いの当たりは互角で、すぐに左四つ。琴奨菊が寄り立てるも、明生も右上手を引き付けてしのぐ。俵に詰まった明生だが、左に回り込みながら、体を開いての左掬い投げで琴奨菊を転がした。これで勝ち越し決定。9日目の勝ち越しは、もちろん自己新記録だ。

「モロ差しになりたいと考えていたんですけど、左を差されてしまって、右で前ミツを取ったので残すことができました。押し込まれましたけど、体は動いています」と振り返る明生。

 風呂に入っているときに隠岐の海の取組があり、隠岐の海が負けたことを知らされると、「並んだんですか?」とびっくり。

 優勝への意識について問われると、「みんな、そのためにやっているわけですから。まあ、思い切り、これまでと同じように一生懸命やりたいです」と語る。

 奄美大島出身の明生と隠岐の島出身の隠岐の海がトップ。1差の2敗で追うのが、御嶽海、貴景勝、朝乃山の優勝経験者3人だけとなった。

 展開的には1差で追う3人が有利に見えるが、まだ先は読めない。カギを握るのは3敗の大関豪栄道だろう。

文=山口亜土

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