幕内の優勝は14日目に決まってしまったが、十両は大混戦。10勝4敗で6力士が並んで、千秋楽に突入した。

※写真上=トーナメント決勝で魁聖を降し、十両優勝を決めた東龍
写真:月刊相撲

 元関脇の栃煌山、勢、魁聖の3人に東龍、若手の霧馬山、琴ノ若の顔ぶれ。本割で直接対決があるので、この6人の中から優勝者が出る。

 まず、魁聖と琴ノ若の直接対決は魁聖が寄り切って、琴ノ若が脱落。霧馬山、勢、東龍は勝ったが、栃煌山は敗れ、4人によるトーナメント形式の優勝決定戦となった。

 準決勝初戦に登場した勢は、本割の相撲で右の額を裂傷し、大きな絆創膏を貼って上がったが、怖々とした立ち合いで、何もできずに東龍に寄り切られた。

 2戦目はまとも当たった軽量の霧馬山を巨漢の魁聖がはさみつけるようにして前進し、難なく押し出した。これで十両優勝決定の一番は東龍と魁聖に決まった。

 優勝決定戦、軍配が返ると、魁聖が巨体を利して前に出るが、東龍は右に回り込みながらしのぐ。東龍が得意の左上手を取ると、右から巻きながらの左上手投げで魁聖を転がし優勝決定。

 ベテランの東龍は三段目で1回、十両で2回、優勝決定戦に進出していたが、これが初めての各段優勝となった。「廻しを取れば何とかなると思っていた。初めての優勝はうれしいですね」とホッとした様子の東龍。

 モンゴルから15歳で明徳義塾高に相撲留学し、九州情報大で相撲を続けた。福岡は第二の故郷でもある。「大学時代から知っている人も応援してくれていた。絶対に勝ってやるぞと気合が入っていた」と満面の笑み。幕内にも1場所で返り咲き、次の目標は幕内での勝ち越しだ。

 また、決定戦に進出した4人は全員幕内に上がれそうで、モンゴル出身の霧馬山が新入幕となる。「上がれたらいいですね。鶴竜関の土俵入りに参加してみたい」と楽しみにしていた。

文=山口亜土

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