18日午前0時半に近大相撲部の伊東勝人監督が55歳の若さで急死した。伊東監督はアマ横綱に輝いた近大4年の谷岡選手とともに表彰式に出席するため、都内に滞在。17日は大相撲観戦後に食事し墨田区のホテルに戻ったが、体調を崩し、病院に搬送されたものの息を引き取った。

※写真上=北勝富士を寄り切り2敗をキープ、大関取りに向け前進した朝乃山
写真:月刊相撲

 伊東監督の教え子である朝乃山は、「深夜、先輩からLINEが来て、たまたま起きていたので、すぐに病院に行きました」と言う。

 悲しみの中、7日目を迎えた朝乃山は北勝富士と対戦。立ち合いの踏み込みよく右を差すと、そのまま一直線に前に出て5勝目を挙げた。

「今日は自分の持ち味の相撲が取れました。監督のことは頭から離して、相撲に集中して、前に攻めていくという気持ちで取った」

 伊東監督からは連敗した5日目の夜に連絡があり、「お前は切り替えるのがうまいから、チャレンジ精神でいけ」とアドバイスを受けた。「頭の中が真っ白で、いまだに信じられないです」と語る。

 朝乃山は富山商高相撲部時代の恩師である浦山英樹監督も3年前に亡くしており、病院で冷たくなった伊東監督に、「天国から浦山先生と一緒に見守っていてください」と語りかけたそうだ。

「いつまでも落ち込んでいられないので、大関に上がって恩返しをしないといけないと思います。泣いている暇はないです」と懸命に涙をこらえた。

 この日、全勝の正代に土がつき、2敗を守った朝乃山はトップグループに1差となった。現状、大関が1人になりそうな事態だけに、12勝以上すれば、場所後の大関昇進の可能性も高い。優勝すれば確実だろう。恩師にいい報告をしたい。

文=山口亜土

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