十両の優勝争いは全勝の照ノ富士が2敗で追いかける大翔鵬を寄り切ってマジック1。優勝は間違いないだろう。幕内は1敗の德勝龍と正代が攻められながらも逆転勝利。2敗も貴景勝1人となり、この3人に絞られたようだ。

※写真上=朝乃山の寄りに屈し、33場所保った大関の座から陥落が決定した豪栄道
写真:月刊相撲

 12日目の一番は大関残留にあとがなくなった豪栄道を取り上げたい。この日の対戦相手は朝乃山。ともに右の相四つで、がっぷり組み合えば、体格に勝る朝乃山が有利。豪栄道としては頭をつけて、相手に左上手を与えたくないところだ。

 豪栄道は当たってすぐに右差し、左上手を取るが、朝乃山に左上手を許してしまう。朝乃山の強烈な引きつけに豪栄道の顔が上がり、胸が合う。朝乃山の寄りを懸命に残す豪栄道だが、ついに土俵を割った。

 ガックリとうなだれる豪栄道。土俵下で審判長として見守った師匠の境川親方(元小結両国)も苦渋の表情だ。大関在位33場所は歴代10位だったが、9度目のカド番を乗り切ることはできなかった。

「頭をつけたかった。胸を合わされてしまった。力がなかったということ」と語ると、その後は無言。豪栄道は以前、「大関から落ちたら引退する」と言っていたが、どうするのか。

 来場所で二ケタ勝てば大関に戻れる。しかも、地元の大阪。ここまではやるのではないか。今場所の不振はケガによる稽古不足と理由がはっきりしている。来場所、男の意地を見せてもらいたい。

 豪栄道の陥落で来場所は大関が1人になってしまう。朝乃山が10勝しても上げないだろう。これは大関が琴風だけになった昭和57年初場所以来、38年ぶりのこと。大関は東西にいなくてならないので、このときは西横綱の北の湖が大関を兼ねる「横綱大関」となった。来場所は鶴竜が「横綱大関」となるが、これは番付上の措置であり、場内アナウンスでは「横綱」と放送される。

文=山口亜土

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