アメリカ・ニューヨークで行われている「USオープン」(8月26日~9月8日/ハードコート)の女子シングルス3回戦。大坂なおみ(日本/日清食品)はコリ・ガウフ(アメリカ)の進撃を終わらせたあとネットの向こうを見やって、15歳のガウフの目に涙があふれているのを見た。

 約65分の戦いの後に試合が終わったとき、ガウフはサイドラインで泣き始めた。大坂は彼女に近づいて行き、ふたりは言葉を交わし、そして大坂は、コート上でガウフの両親に言葉を手向けながら、自ら涙を流した。

「彼女がこうも短い間にどこまで上ってきたかと見ると、本当に途轍もないと思える」と大坂は言った。

 大坂は日本で生まれ、3歳のときにアメリカに移住した。双方の選手がフロリダを拠点としていることもあり、ふたりはここ数年で知り合いとなった。そして、ふたりの父親は友人同士でもある。

「彼女は泣いていた。彼女は勝ったのに。私も泣いていた。皆が泣いていたわ」とガウフは言った。「私は、『あなたは勝ったのよ!』という感じだった」。

 ガウフは試合の出だしにやや神経質になっていたことを認めた。大坂はこの試合最初の7本のウィナーを決め、3-0とリードするのに10分しかかけなかった。

 ガウフがついに1ゲームを取ったとき、彼女は時速169km、それから時速191kmのサービスエースという形で、かなり華々しくそれをやってのけた。大坂は肩を落とし、観客は大歓声を挙げた。ほんの少しの間、これはいい競合いが見られることになるのでは、とさえ思えたのだ。

「次に彼女と対戦するときには別のプランを持って臨むことにするわ」とガウフは言った。

 まもなく大坂は、思い出深き昨年の“混沌とした決勝”で、彼女を優勝に導いたのと同じ落ち着きとパワーを見せつつ競り勝ち、引き離し始めた。セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に対するその決勝は、セレナが主審と長々と言い争ったあとに観客のブーイングの中で終わり、双方のプレーヤーが涙にくれることになった。

 その夜、ガウフのボディランゲージは試合が進むにつれて悪くなった。腿をぴしゃりと打ったり、あたかも叩きつけようと考えているかのようにラケットを頭の上に上げたり、両親とゲストボックスの中のほかの人々に、なぜもっと応援してくれないのかと尋ねるように、手の平を上に向けてにらんだり。

 ガウフの父は試合後、WTAツアーの年齢制約によって15歳の少女が出場できる大会数が制限されているため、娘コリは来年までもうツアーの試合に出場しないかもしれない、と言った。

 大坂の次の試合は月曜日に行われる。準々決勝進出を賭け、第13シードのベリンダ・ベンチッチ(スイス)と対戦する。大坂は21歳でベンチッチは22歳。また、そのほかの4回戦のカードは、予選を勝ち上がった23歳のテイラー・タウンゼント(アメリカ)対第15シードの19歳、ビアンカ・アンドレスク(カナダ)、ワイルドカード(主催者推薦)で出場のクリスティ・アン(アメリカ)対第25シードのエリース・メルテンス(ベルギー)、そして第23シードで23歳のドナ・ベキッチ(クロアチア)対第26シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)となっている。

(APライター◎ハワード・フェンドリック)(構成◎テニスマガジン)

※写真は試合後の大坂なおみ(日本/左)とコリ・ガウフ(アメリカ/右)
NEW YORK, NEW YORK - AUGUST 31: Cori Gauff of the United States and Naomi Osaka of Japan speak following their Women's Singles third round match on day six of the 2019 US Open at the USTA Billie Jean King National Tennis Center on August 31, 2019 in Queens borough of New York City. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)


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