大学日本一を決める日本インカレが9月11日(金)~13日(日)、デンカビッグスワンスタジアム(新潟)で行われた。2日目に行われた男子砲丸投は、4投目に17m52を投げた岩佐隆時(東海大4年)が優勝を果たした。

写真上=念願の全国制覇にガッツポーズをする岩佐
(田中慎一郎/陸上競技マガジン)

2年連続2位にはなりたくない

 昨年、2位に入った岩佐隆時(東海大4年)が、17m52で念願の日本インカレ初優勝を果たした。

 新型コロナウイルス感染予防から無観客で開催された日本インカレ。フィールド競技は、8種目中6種目(走幅跳、三段跳、砲丸投、円盤投、ハンマー投、やり投)で試技数が通常の3回+TOP8で3回の計6回から、2回+2回の計4回に変更して行われた。

 前半の試技2回が終わり、トップは2018、19年と2連覇を果たした幸長慎一(四国大院1年)の17m07。1投目に投げた16m43で岩佐は3番手につけていた。続く2投目は、16m11と記録を落としたものの、3投目に16m98、4投目に17m52と記録を伸ばし、昨年あと一歩のところで届かなかった優勝を手繰り寄せた。

「2年連続2位にはなりたくないと思っていたので安心しました」と話すも、自己記録まであと11㎝。悔しさもにじませた。

画像: 高1の冬から積み上げた技術で回転投法大学No.1の実力を誇る岩佐(写真/中野英聡・陸上競技マガジン)

高1の冬から積み上げた技術で回転投法大学No.1の実力を誇る岩佐(写真/中野英聡・陸上競技マガジン)

19mを通過点と言える選手に

 16年岡山インターハイで初の全国タイトルを手にした岩佐は、東海大に入学。そのころから腰に痛みが出始めた。のちにヘルニアであることが判明し、ケアをしながら競技を継続していたが、今年2月、手術に踏み切った。

 練習を再開したのは2月末。これまでに行ってきたトレーニングの負荷を調整して復帰に向け、練習を積んできた。手術を機に「めちゃくちゃ硬い」という身体の柔軟性を高めることにも重点を置きながら背中や腰回りの強化を図った。

 復帰のターゲットとしていた関東インカレは10月に延期となったが、制限があるなかでも練習を継続。フィジカル面の強化に成功した。ほかに、見直したというメンタル面も成果を発揮。「試技数が少ない分、通常よりも重要度が増した」という1投目から4投を通して安定した投てきを見せた。

 高校時代から回転投法を続ける岩佐。「回転投法で重要になるパワーポジションへの入りがまだ甘い」と、学生歴代9位タイの投てきを見せた前回大会と比較しても技術面では課題が残った。それでも、フィジカル面の強化が進んだことで、記録更新への手応えはある。

 今季は、同じくビッグスワンで行われる日本選手権にも出場予定。大幅な自己記録更新を目指す。

 高校で全国を制した岩佐がケガを乗り越え再び頂点へ。目の前の目標を一つひとつクリアして「19mを通過点と言える選手に」。
 
 さらに上のステージの頂を目指し、岩佐の挑戦は続く。

文/常盤真葵(陸上競技マガジン)

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