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2019-11-20

【アメフト】日本代表が来春5年ぶりに招集 米TSL選抜とNFLベースのルールで対戦

日本アメリカンフットボール協会(JAFA、国吉誠会長)は、11月20日(米時間19日)、アメリカンフットボール日本代表が来年(2020年)3月1日に、米テキサス州で、米国のプロフットボール育成リーグの「THE SPRING LEAGUE(ザ・スプリング・リーグ、TSL)」選抜チームと試合を行うと発表した。JAFAとTSL、米国の競技統括団体「USA フットボール 」の3者による主催で、NFLルールを基本に、安全面に配慮したルールでの実施となる。日本代表の招集は、2015年7月の世界選手権(米オハイオ州カントン)以来5年ぶり。また、日本のフットボールチームがNFLルールをベースにした試合を戦うのも初めてとなる。【小座野容斉】

日本代表監督は藤田智・前富士通HC

 日本代表監督には富士通フロンティアーズの前HC、藤田智シニアアドバイザーが選任された。コーチおよび選手の選抜など、詳細については今後発表するという。

アメフト日本代表の監督に決まった、富士通の藤田智・前HC=撮影 小座野容斉

 JAFAでは、2019年夏に開催が予定されていた「IFAF 世界選手権オーストラリア大会」が4年後に延期されたことを受け、国内トップレベルの強化、および日本代表編成の再検討を進めてきた。その中で、アメフトで世界を牽引する北米チームとの継続的対戦を通し、日本代表の強化にとどまらず、日本全体のアメリカンフットボールの競技力向上を目指したという。また国外リーグへの参加など、日本選手の国際化にも寄与するとした。

 試合が開催されるのは、テキサス州フリスコ市の「フォード・センター・アット・ザ・スター」。1万2千人収容の観客席を持つ屋内全天候型フィールドで、NFLダラスカウボーイズの練習施設としても使われている。開始時間は現地時間(米中部標準時)3月1日午後5時と発表された。

Ford Center - Frisco (TX)

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 JAFAの国吉誠会長は「日本代表が THE SPRING LEAGUEのチームと試合ができることに、大きな喜びを感じている。このような素晴らしい機会を実現してくれた『 USA フットボール』に感謝を申し上げたい。我々のフットボールは米国からたくさん学んできた歴史があり、この機会を大変嬉しく思っている。」とコメントした。

2017年に創設されたTSLは、NFLなどへ選手を送り込むことを目標としている育成リーグ。2018年春には、XリーグのオービックシーガルズからWR西村有斗、RB李卓、IBMビッグブルーからK佐藤敏基、エレコム神戸ファイニーズからK山﨑丈路の4選手が参加したことでも話題となった。

 これまでにオフシーズンロースターも含め77人のNFL選手、51人のCFL(カナディアンフットボールリーグ)選手を生み出してきた。来春からスタートする別のプロリーグ「XFL」からも33人の選手がドラフト指名されている。さらに、TSLは、XFLと選手の発掘や、ルールの適正化、ITを使って様々な科学的データを集めるゲームテクノロジーの実験でも協業していくという。

 米国側関係者のコメントは次の通り。

「USA フットボール」のアーロン・イングラム米代表シニアマネージャー

「この試合を通じて、アメリカンフットボールというスポーツを進化、統合、成長させていく努力を続けられることに興奮を覚えている。アメリカンフットボールは、我々をユニークでパワフルに一体化してくれるスポーツだ。テキサス北部のグローバルなフットボールの目的地に、6000マイルの距離を超えてアスリートとコーチが集結することを楽しみにしている」

 TSLのブライアン・ウッズCEO(最高経営責任者)

「私たちは、合衆国で行われる、今までに例のない試合にとても興奮している。日本代表との試合は TSLを、米国の国内・国外を問わず優れた人材を育成する一流のプラットフォームとして確立させる助けになるだろう」

2015年の世界選手権決勝戦で、米国と対戦した日本代表=米オハイオ州カントンで、2015年7月 撮影 小座野容斉

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