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2020-05-05

【アメフト】名将ドン・シューラ氏死去。通算最多347勝、史上唯一の「パーフェクトシーズン」達成

エースQBの欠場を乗り越え、「パーフェクト」達成

 1970年、NFLが新興リーグAFLと合併すると、シューラは球団創設5年目のドルフィンズのHCに就任した。ドルフィンズはそれまで4シーズンで二桁敗戦3回の弱小チームだったが、シューラの下でチームは生まれ変わった。冷静沈着なQBボブ・グリーシー、190センチ110キロの大型RBラリー・ゾンカを中心とした堅固なオフェンスで、1年目にプレーオフ、2年目の71年シーズンにはスーパーボウルに進出した。このスーパーボウルでは、ダラス・カウボーイズに敗れたが、翌72年シーズンは、16戦全勝でワシントン・レッドスキンズと対戦、14-7で破って、シーズン無敗でスーパーボウル王者となった。

 この年はQBグリーシーがシーズン半ばで負傷欠場となるが、シューラのコルツ時代からの部下で、ベテランQBのアール・モラルが奮闘。ゾンカに加え、RBマーキュリー・モリスが活躍して、NFLで初めて同じチームの2人のRBが1000ヤード以上のランを記録した。さらに、「ノーネーム」の異名を取ったディフェンスは、DTマニー・フェルナンデス、DEビル・スタンフィル、LBニック・ヴォニコンティ、DBジェイク・スコットらが奮起。グリーシー欠場後のシーズン後半8試合で完封勝ち3試合を記録した。

 ドルフィンズは、1973年シーズンも、スーパーボウルで優勝し2連覇を達成した。しかし、新興リーグWFLに主力のゾンカらを引き抜かれ、70年代後半には成績が伸び悩み、シューラ自身は初の負け越しシーズンも体験した。

QBアール・モラル(#15)、ボブ・グリーシーと話し合う、ドルフィンズの名将ドン・シューラ /Getty Images


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