【アメフト】Xリーグ Head Coach's Review (2) 富士通・山本HC　ルーキーの宮川は「コロナの制限の中、きちっとフィジカルを鍛えてきた」

富士通フロンティアーズ○48-3●ノジマ相模原ライズ
(2020年10月24日、富士通スタジアム川崎)

試合を終えた富士通・山本洋ヘッドコーチ（HC）の一問一答は次の通り。

◇試合の立ち上がりで、連続して得点できましたが、その後が攻めあぐねました。
◆山本HC：おっしゃる通り、最初ぱっと取れたんですが、その後もたついたところがありました。今シーズン最初のゲームなので、ある程度もたつくところ、うまく行かないところがあると選手には言ったのですが、実際そのような展開になりました。いろいろ修正しなければいけない点が多く出たので、次にちゃんとつなげていきたいと思います。


【富士通 vs ノジマ相模原】オープニングプレーで、富士通WR高津佐が99ヤードのキックオフリターンタッチダウン＝2020年10月24日、撮影：北川直樹

◇アディヤミ選手以外のアメリカ人の選手はいつごろ日本へ来たのですか。
◆山本HC：入国の規制が緩和になったタイミングで順次帰ってきたので、9月1日以降にちゃんと入国できるように書類を揃えて、バラバラと入ってきました。9月末前には全員揃って帰ってきました。

◇2週間の待機日も含めて大体9月の半ばから終わりくらいですか
◆山本HC：終わりくらいに全員揃いました。

◇QBバードソンが出番が多かったのは、実戦を積ませたかったのですか
◆山本HC：そこまで（の意図）はないのですが、うまく回っていなかったので彼にプレイさせようと思っていました。

◇サマジー（・グラント）選手は去年よりもちょっとスピードが落ちている感じですか。
◆山本HC：いいえ。コンディション自体は良いのですが、彼が一番最後に（日本へ）帰ってきたので、オフェンスの中でプレーのタイミングが合っていなとか、ポイントとか、きちんとフィットしない部分がまだあります。

◇トラショーン（・ニクソン）選手もRBとディフェンス、両方させていましたが、これは本人の希望ですか
◆山本HC：戦略的なもの、チーム方針です。

◇ニクソンは、ディフェンスではエッジラッシャーというかOLBに限定みたいな感じですか
◆山本HC：今日の使い方はそうですね。基本的にディフェンスのエッジの所とRBを両方やらせる予定でいるので。


【富士通 vs ノジマ相模原】負傷から復帰の富士通ニクソンは、ディフェンスではエッジラッシャーとしてプレーする＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

◇そこで、OLBだった趙（翔来）君がインサイドに動いたりとかいろいろあったのでしょうか
◆山本HC：そうですね、他のディフェンスエンドのメンバーとローテーションしながらプレーさせています。

◇97番、ルーキーのDL宮川くん、素晴らしいプレー（ファンブルフォース）だったと思いますが
◆山本HC：そうですね。新人らしい良いプレーをしてくれたと思います。まぁコロナの期間に制限がある中で、きちっとフィジカルを鍛えてやってきたので、十分Xリーグで通用するプレイヤーになってきたと思います。ただディフェンスのシステム的なところで、思い切ってプレーできないところもあるので、その辺の質が上がってくれば、もっと良いプレーができるようになってくると思います。

◇宮川君は体は学生の頃に比べると一回り大きくなってますね。
◆山本HC：トレーニングをしっかりやってると思います。そういうフィジカルなプレーは今後出てくると思います。


【富士通 vs ノジマ相模原】富士通のルーキーDL宮川が、ノジマ相模原QB小林をサックし、ファンブルフォース＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉



【富士通 vs ノジマ相模原】富士通のルーキーDL宮川(左)が、ノジマ相模原QB小林（右、＃17）をサックし、ファンブルフォース。ボールは富士通がリカバー＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

◇次戦 IBM戦はどのような形で臨みますか
◆山本HC：ちょっと私がたまたまオフェンスをやっているので、オフェンスの立場で、どういうディフェンスをやってくるのか見ている。（去年までIBMのディフェンスコーチだった）トーマス・カウマイヤーも富士通に来ているので。（今季のIBMについては）明日（25日、エレコム神戸戦）の試合の情報しか取れない。とはいえ、昨年のものをベースにスカウティングをして、基本的にはうちのやるべきプレーをしっかりブラッシュアップして臨みたいと思います。

◇QBバードソンは去年と比べてよくなったところはありますか。
◆山本HC：ほぼ1年、フットボールをプレーしていない感じなので、もともとボールを持って走る力はあるのでそこにはあまりネガティブなポイントはないのですが、パスのプレスナップリードの部分がどうしても抜けていたところがあるので、そこはもうちょっと上げていかないと。上のチームと対戦するとき、きちんとパスのリードをしてきちんとボールをデリバリーすることができないと、ディフェンスの寄りがもっと早くなってくる。そこの判断だとか、リードだとか、あとは自分で走るとか、そういうところの判断を、成長させていかなければいけないかなと思います。

◇今日はボールを持ちすぎ、見過ぎだった
◆山本HC：今日は持ちすぎと、レシーバーが見えてないということもあって、それでもたもたとしてサックされるという感じになっているので。そこは判断だと思います。

◇目が慣れてくればもうちょっと。
◆山本HC：もうちょっといけると思います。実際練習の中でもそういうところがあるので、その辺は詰めていきたいと思います。

◇今日はバードソンが走らず、最後はパスを投げていたと思います。それは意識してやっていたことですか
◆山本HC：そうじゃないと思います。彼が強引に投げに行ってしまっている。彼自身の能力的には走ったらそれなりのゲインが取れるので、そこは修正だと思います。


【富士通 vs ノジマ相模原】ノジマ相模原のディフェンスをかわしながらレシーバーを探す富士通QBバードソン＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

◇チームの試合は仕上がりはどれぐらいですか。
◆山本HC：そうですね。どこのチームもコロナの影響を受けて制限がある中でやられていますが、私たちも同じ形でやってきていますので。まぁなんとも言えませんが、今日の試合の内容が物語っていると思いますので、私的にはもう少しできるかなと思います。5割6割程度ではないかなと思います。

【富士通 vs ノジマ相模原】昨季のリーグMVP、富士通のRBグラント＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

【富士通 vs ノジマ相模原】5連覇を目指すチームを主将として率いるLB趙（＃44）＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

【富士通 vs ノジマ相模原】第1クオーター6分、富士通は早くも4本目のTD。ビッグプレーを決めたDB樋田を祝福するDB藤田＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉

【富士通 vs ノジマ相模原】試合後のハドルで選手に話しかける富士通の山本HC＝2020年10月24日、撮影：小座野容斉