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2020-12-16

スマイルスポーツ・スマイルインタビュー 【野球】侍ジャパン・稲葉監督が語る東京2020オリンピック 「金メダルの期待に応えたい」

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2017年に侍ジャパンの監督に就任した稲葉篤紀氏。勝つためのキーワードに「結束力」を挙げる

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東京2020オリンピック野球日本代表(侍ジャパン)を率いる稲葉篤紀監督は、2019年の「WBSCプレミア12」では日本を初優勝に導くなど、その手腕を発揮している。コロナ禍の影響で選手たちは難しいシーズンを過ごすこととなったが、「若い選手がたくさん出てきて選択肢がたくさん増えた」とポジティブな要素を口にする。自身も選手として2008年の北京オリンピックを経験している指揮官に、オリンピックの難しさ、そして大会にかける思いを聞いた。
(※取材は2020年10月30日に行いました)


――新型コロナウイルスの影響により、東京2020オリンピックが延期となってしまいました。延期が決まった時の率直な気持ちを教えてください。

「最初は延期になるのか、それとも中止になるのかがわからず、どちらかというと、中止になってしまうのではないかという不安な気持ちがありました。ただ、延期という話を聞いて、選手をいろいろ見たり、勉強させてもらったりする時間を1年長くいただけたという気持ちに切り替えました」

 

――昨年「WBSCプレミア12」(世界野球ソフトボール連盟〈WBSC〉が主催。WBSCが選出した12カ国・地域参加により、4年に一度開催される野球の国際大会)で侍ジャパンは優勝しましたが、1 年の延期と若い選手の躍進で、メンバー選考が難しくなったのではないですか?

「いい選手がたくさん出てきましたので、非常に迷うと思います。加えて、そうした選手を試す場がありませんので、一発勝負の難しさはあります。メンバー選考に関しては、前回のプレミア12に出た選手も含めて、来シーズンの調子も見ながら考えていくことになると思います。今年は若い選手が多く出てきましたが、来年はどういう成長をしているのかを見たいですし、選択肢がたくさん増えたなと感じています」

 

――稲葉監督自身も2008年の北京オリンピックを経験した後に2009年、2013年とWBCで日本代表に選出されました。経験を重ねることでご自身が変わっていったという部分はありますか。

「あります。最初は2007年の台湾でのオリンピック予選で、この時は本当に緊張しました。星野(仙一)監督は『3つ勝って帰るぞ』と意気込んでいましたし、我々も気持ちが入っていました。みんなが同じ方向を向いていなかったら勝てなかったと思いますし、監督としてはそういうチームをつくらなければいけないなと感じています」


2019年に行われた世界大会「プレミア12」で見事に世界一となった稲葉監督率いる侍ジャパン。2021年は悲願のオリンピック金メダルを狙う

――侍ジャパンには各チームの主力が集まってきます。そのメンバーをいかにしてまとめていくのでしょうか。

「侍ジャパンの場合は、所属チームでは主力の選手が控えになったり、いつもとは違う打順を打つということがあります。そういう部分を選手たちに理解してもらうということが大事です。ピッチャーにしても、いつもは先発の投手に中継ぎをやってもらうこともあります。そこはしっかり会話をしながら、私の野球を理解してもらって、どこで投げても、どの打順を打っても、自分のパフォーマンスをしっかり出してもらうようにすることです」

 

――オリンピックで金メダルを獲るために一番大事なことはなんでしょうか?

「結束力ですね。どれだけチームが一つになれるか。前回のプレミア12から1年半空くので、再び集まった時にいかに短い時間で一つになれるか。ここが大事です」

 

――最後に東京2020オリンピックへの意気込みをお願いします。

「コロナ禍の影響で世の中はまだまだ大変な状況が続きますが、スポーツを通じて皆さんに力を与えることができればと思います。野球は皆さんが金メダルを期待している競技の一つだと思いますので、期待に応えられるように、私も準備をしていきます」

 

こちらのインタビューのほか、メンバー選考の考え方、自身が現役時代に出場した世界大会の経験、東京オリンピックでの対戦相手国の印象など、稲葉監督のカラー4ページにわたるインタビューは、12月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツVol.84』に掲載されています。



稲葉篤紀(いなば・あつのり)
1972年8月3日生、愛知県出身。1994年、ドラフト3位でヤクルトスワローズに入団。2005年に北海道日本ハムファイターズに移籍し、2006年に日本シリーズMVP、2007年には首位打者、最多安打のタイトルを獲得した。2012年には史上39人目の2000安打を達成した。国際大会には2008年北京オリンピック、2009年・2013年WBCに出場している。



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稲葉篤紀選手の素顔が分かるQ&Aインタビュー動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=AN-sQ7fDJIk&t=103s

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