2019年の世界柔道選手権大会女子57kg級で準優勝、男女混合団体で優勝。世界ランキングでも1位に君臨する(2019年9月2日時点)。メダル有力候補が多い柔道のなかでも、特に大きな期待を背負うホープだ。「優勝しないといけない」という芳田選手に、スポーツ情報マガジン「スマイルスポーツ」のインタビューで東京2020オリンピックへの思いを聞いた。(※取材は2019年7月31日に行いました)
「柔道をする理由、頑張る理由がほしいんです」
世界の頂点までの道のりは、いつでも「頑張る理由」がモチベーションだった。「世界一」を頑張る理由として自分に磨きをかけ、次に見据えるのは、当然、東京2020オリンピックだ。
「東京オリンピックは絶対に優勝したい。優勝しなければいけないと思っています」
強くなりたい。日本一になりたい。オリンピックに出たい。これまでの「頑張る理由」はすべて自分のためだったという。しかし、東京 2020オリンピックでの金メダルに向けて、多くの人々の期待を背負う今は違う。
「昨年、世界一になってひとつの達成感を得ましたが、まだまだ柔道は奥が深いです。深掘りしすぎて前が見えなくなったり、世界で勝つ意味、自分が闘う意味みたいなものを考えたりして、壁にぶち当たることもあって今は苦しんでいます。だから頑張る理由がほしいんです。オリンピックで優勝して応援してくれる人たちに感謝を伝えたい。私が勝つことで、応援してくれる人たちに元気になってほしいし、喜んでほしい。それが今の頑張る理由です」
応援してくれるすべての人たちのために――。今までとは違う大きな「頑張る理由」が、大きな夢を引き寄せる原動力となる。
こちらのインタビューのほか、柔道との出会いや、小・中学生時代のエピソード、前回のリオ・オリンピック時から今に至るまでの心境の変化など、芳田選手のカラー2ページにわたるインタビューは、9月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツVol.79』に掲載されています。
芳田 司(よしだ・つかさ)
1995年10月5日生、京都府出身。コマツ所属。階級は57kg級。
2014年の講道館杯で優勝。グランドスラム・東京では2015〜2017年まで三連覇。2017年、初出場の世界選手権で準優勝し、翌2018年に悲願の優勝。2019年は個人で準優勝、男女混合団体で優勝を飾る。得意技は“ケツ股”と呼ばれるお尻ではね上げるようにして決める内股。
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