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2020-12-26

【箱根駅伝の一番星】7年ぶりの箱根路へ挑む専修大・茅野雅博「来季以降につながる走りを」

陸マガの箱根駅伝カウントダウン企画「箱根駅伝の一番星」は出場20校の注目選手を紹介。7年ぶりの本戦出場を果たした専修大。予選会突破に大きく貢献したのが、2番手でフィニッシュした茅野雅博主将だ。高校時代、1区を2年連続で任された頼れるエースが、今度は主将としてチームをけん引する。

「伝統への挑戦」でこれまでの専修大を越える

 専修大学が7年ぶりに箱根路へ帰ってきた。第15回大会(1934年)に初出場を果たし、その後、第20回大会で優勝も経験している古豪。予選会では11位の筑波大とわずか18秒の接戦を制し、10位で予選会を通過した。

 チーム内2番手で、本戦出場に大きく貢献したのが主将の茅野雅博(4年)。レース後は、「まだ実感はありません。夢なんじゃないかと思っています」と喜びを口にした。

 昨年までチームをけん引してきた大エースが卒業。エース不在のなか主将を任された茅野は、この1年箱根駅伝出場に向けチーム改革に取り組んだ。今季掲げたチームスローガンは、「伝統への挑戦」だ。

「ここまで受け継いできた伝統を一新する。箱根駅伝に出場できなかった専修大学を越えるという意味を込めています」

 学年間の壁を取り払い、風通しの良いチームづくりに着手。選手間でコミュニケーションを取る機会を増やし、下級生からも意見が言いやすい環境をつくった。また、これまで1年生が行っていた掃除などの仕事も全学年で分担した。その結果、睡眠時間が増え、練習の質も向上。選手の意識改革にもつながった。

 大エースがいないからこそ、チームとして一人ひとりがライバル意識を持って練習に取り組めたという。

 春には長谷川淳監督が大学側に掛け合い、チームスタッフを増員。長谷川監督の大学時代の後輩でもある五ケ谷宏司コーチを招へいした。「選手目線で実業団での経験も生かした指導をしてくださいます」と茅野が言うように、練習にも大きな変化があった。

 これまで週1回あったフリー練習を全体練習へ。新型コロナウィルスの影響で自粛となった期間には、オンライン会議システムを利用して、補強運動を行った。全体での練習が再開されてからは、朝練習のジョグ前に補強運動を追加。これにより、個々の能力も上がり、よりレベルの高い練習を積むことができた。

「箱根までの期間は手探りですが、挑戦者として一つでも上の順位を目指していきたいです。今回が4年生にとって、最初で最後の箱根駅伝。予選会11位以下のチームに“出るだけのチームではなかった”と思ってもらえる走りをしたい」

 今大会のチームとしての目標は総合15位。個人としては区間一ケタを狙う。

 古豪・専修大のキャプテンが、来季につなぐ走りを箱根路で見せる。


かやの・まさひろ◎1998年4月9日、鹿児島県生まれ。別府中→鶴翔高(鹿児島)。162㎝・55㎏、AB型。自己ベストは、5000m14分37秒12(17年)、10000m29分40秒14、ハーフ1時間02分54秒(共に20年)。

陸上競技マガジン 1月号

箱根駅伝2021完全ガイド(陸上競技マガジン1月号増刊)

文/常盤真葵 写真/矢野寿明

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