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2021-09-03

【ボクシング】日本フェザー級王者、丸田陽七太が11月に初防衛戦。日野僚と対戦

日野と初防衛戦を行う丸田。本来の“野性”を再び見せられるか

日本フェザー級チャンピオンの丸田陽七太(森岡)は11月27日に東京・後楽園ホールで、同級8位の日野僚(川崎新田)と防衛戦を行うことになった。3日、オンラインによる会見で発表された。丸田は2月、佐川遼(三迫)にTKO勝ちしてからの初防衛戦になる。このカードを主催するDANGANは、来年のチャンピオンカーニバルで丸田と対戦する最強挑戦者決定戦、1位の渡部大介(ワタナベ)対2位、阿部麗也(KG大和)の一戦も前座として行うと明かしている。

 179センチの長身から繰り出す伸びのいいパンチで、次世代の日本ボクシング界を担う一角として大きな期待を集める。そんな逸材、丸田はこれからのすべての試合が注目される。「周囲のだれもが喜んでくれました」という日本タイトル奪取も、彼のボクシング人生にとっては一里塚にしか過ぎないのだろう。だから、この初防衛戦も大きく内容が問われるはずだ。

 とくに対戦する日野も175センチと長身で、しかもサウスポーときている。「独特の間合いを持っています。やりにくいかもしれません」(丸田)。日本王座初挑戦では佐川に敗れたが、カムバック戦ではKO勝ち。14勝9KO(2敗2分)となかなかの戦績も持つ。ランキング下位とはいえ、決して侮れない。さらに、このタイトルマッチの相手を募って、ただひとり、手を挙げたのがこの日野だったという。

「サウスポーに対して苦手意識はありません。ただ、このところオーソドックススタイルとばかり対戦してきたので、そちらに慣れてしまっているかもしれません。今、対サウスポーの対策を練っているところです」

 佐川戦後、3週間、ジムを離れた以外、ずっとジムワークを重ねてきた。早い段階からスパーリングも再開した。キッズボクシングで名を上げ、プロに転向して6年。初めてタイトルを手にした今が伸び盛り。14戦目(11勝9KO1敗1分)で初めて守る立場で戦う今度の試合も、成長を促してくれるに違いない。

 ただ、日本タイトルが最終的な目的地ではない。この試合に勝てば、その次は実地に戦って決める“最強挑戦者”相手になるが、そこまで王座に居座るかどうかはわからない。

「世界ランキング(WBC7位、IBF9位)があるんで、世界戦の声がかかれば、そちらに行きます。そうでなければ、日本王座を守っていくと思います」

 スタイリッシュなハードパンチャーで、スタイルもよければ、マスクもいい。佐川を破ったことで前回のチャンピオンカーニバルのMVPにも選ばれた。スターの要素満載の丸田がどんな戦いを見せるのか。「小学校のときから、陽七太はリングに入れば野獣になっていました。ひところそれを忘れていましたが、今は思い出してくれたようです」(森岡和則会長)。丸田がどんな戦いを見せるか。期待は大きい。

写真提供◎DANGAN

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