close

2021-11-01

【ボクシング】谷口将隆、2度目の世界挑戦へ「違う自分を見せたい」

2度目の世界挑戦に決意を示す谷口(中央)と左は渡辺均会長、右は伯耆淳トレーナー(写真提供/ワタナベジム)

全ての画像を見る
 12月14日、東京・両国国技館でWBO世界ミニマム級チャンピオンのウィルフレド・メンデス(24歳=プエルトリコ)に挑戦が決まった同級1位の谷口将隆(27歳=ワタナベ)が1日、オンラインで会見。2年10か月ぶりで迎える2度目の世界挑戦へ決意を語った。試合はWBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ、井上尚弥(大橋)対アラン・ディパエン(タイ)のセミファイナルで行われる。

 2019年2月、当時のWBO王者ビック・サルダール(フィリピン)に挑み、判定負けで世界に届かなかった谷口。新たな標的メンデスはそのサルダールから王座を奪い、2度防衛中。「安定チャンピオンになりつつあるので簡単にはいかないと思うが、あのときと違う自分を見せたい」と進化の披露を期す。

 サルダール戦後は、国内のサバイバル戦に3連勝して地力を蓄えた。「勢いまかせだった」というボクシングの姿勢を根本的に見直し、「考えながらやるようになった」ことで着実なレベルアップを実感している。フィジカルトレーニングでも、ひたすら力をつけようとしていたものを、トレーナーが変わったことで体の使い方を意識するように努め、動きの一つひとつが納得できるようになったという。

 メンデスはミニマム級としては長身で、距離をとってカウンターを狙ってくる技巧派。谷口もテクニックには定評があるが、今回は「アウトボクサーのいやがることをしたい」と、かき回しつつ「行くときには行く」と決めている。プロでは初めてとなるサウスポー同士の一戦。「最初は(右ジャブの)差し合いになると思うが、そこからどうつなげていくかが課題。通用したときと、微妙だった場合を想定しています」と話す。下がりながらもポイントを奪うのがうまいメンデスに、際どいラウンドを持っていかれない戦い方も重視する。

 舞台は国技館。「海外になると思っていたので、日本、それも井上尚弥選手のセミでやれると聞いて驚いたが、モチベーションは沸いた。尚弥選手の試合を観に来た人たちに、こういう選手もいるんだと知ってもらいたい」と谷口。井上尚弥とともに同学年でもある同門の世界王者、京口紘人には「次もセコンドをやってもらえるよう、お願いするつもりです」。友人であり、リスペクトする存在でもある京口と「同じ世界チャンピオンという舞台まで行きたい」と思いながらやってきた。「今回は(KOとかより)結果。何でもいいから勝ちたい。内容はあとからついてくる」と、谷口は力を込めた。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事